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陰で育てる少女たちのチート冒険譚~奴隷少女たちを最強に育てる陰の策略~  作者: spichat
第1章 始まりの事件と奴隷少女

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第6話

――目を開けた瞬間、違和感があった。

見慣れているはずの天井。

だが、どこか現実味が薄い。


「……は?」


ゆっくりと上体を起こす。

視界に入るのは、まぎれもなく自分の部屋。

ビールやつまみのゴミで散らかったままの机。

ハンガーにかけず脱ぎっぱなしのジャケット。

間違いなく、自宅だ。

だが――


「……なんでだ?」


記憶が噛み合わない。

最後に覚えているのは、森の中だ。

湿った空気、土の匂い。

そして――ウサギの魔物。


何体も、何度も。

息が上がり、体が限界を迎えるまで戦っていた。

その感覚が、はっきりと残っている。


「……夢、じゃねえよな」


低く呟く。

その直後だった。

視界に、淡い光が浮かぶ。


【ステータス】


名前:――

年齢:18


職業:村人 Lv50 / Lv50


HP:249 MP:100

STR:79 DEF:25 INT:10 MDEF:25 DEX:79 LUK:25


スキルポイント:98


「……出るのかよ」


現実の部屋に浮かぶ、異物。

否定する余地はない。

あれは現実だった。

そして今も――繋がっている。


「……」


無言のまま、表示を見つめる。

だがすぐに、違和感に気づく。

数値の一部が、わずかに霞んでいる。


※一部機能は制限されています


「……制限?」


眉をひそめる。

意識を集中させる。

スキル。

開こうとする。


――反応しない。


職業。


――同じだ。


「……開かねえ」


舌打ちする。

あちらでは、意識一つで操作できた。

だが今は違う。


(……使えない、のか)


そう考えるのが自然だった。

ベッドから降り、足をつく。


「……軽いな」


違和感が、はっきりする。

あっちの世界ほどじゃないが体の動きがいい。


一歩踏み出す。

以前よりも踏み込みが鋭い。

無駄がない。


「……残ってるのか」


向こうでの変化が、こちらにも影響している。

そう考えるしかない。


静まり返った部屋。

現実。

だが、どこか現実じゃない。


(……繋がってる)


その感覚だけが、妙に強い。

そのとき、スマホが震えた。

乾いた音が、妙に大きく響く。

視線を向ける。


画面には――鴨志田の名前が表示されていた。

同じ刑事課に所属する部下の一人だ。

若いが、現場ではよく動く。


「……」


一瞬だけ間を置き、通話ボタンを押した。


「……どうした」


『警部!』


張り詰めた声が返ってくる。


『例の行方不明の件ですが――』


その一言で、頭が完全に仕事へ切り替わる。


「……動きがあったのか?」


声のトーンが、わずかに低くなる。


『はい』


短い間。

そして――


『遺体が見つかりました』

「……どこだ」


間を置かずに聞く。


『武蔵山の中です。地域課が現場保存しています』

「身元は」

『現在確認中ですが……状況的に本人の可能性が高いです』


空気が、重くなる。

あの部屋。

違和感のあった現場。

読めない文字の本。

頭の中に、いくつかの点が浮かぶ。

だが――


(……偶然にしては、出来すぎている)


そう感じるだけだ。

断定するには、まだ足りない。


「……分かった」


短く返す。


『現場、来られますか』


「今から向かう」


迷いはなかった。

通話を切る。


静寂が戻る。

だが、先ほどまでとは違う。


「……現場だな」


小さく呟く。


(まずはこの目で見て、確かめる)


それが先だ。

昨日まで着ていたものとは別のスーツに袖を通す。

ネクタイを締める。


いつも通りの動作。

だが――


「……やっぱり違うな」


体のキレがいい。

明らかに変化している。

靴を履く。

ドアを開ける。

外の空気が流れ込む。


冷たい。現実の匂い。


だが頭の奥には、まだ残っている。

森。魔物。そして、あの不可解な現象。


「……行くか」


低く呟く。

足を踏み出す。


――行方不明だった大学生の、遺体発見現場へ。

2026.04.04 文章を修正しました

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