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あの夏の花火  作者: 森好子


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6/6

第6話 あの夏の花火

最終話です

帰りの飛行機の窓から、

五島の海がゆっくりと遠ざかっていく。


ヤスコは、昨夜の光景を思い返していた。

海の上に立つ二人の子ども。

困ったような、でも嬉しそうな表情。

あれが何だったのかは、今でもわからない。

でも――

ヨシコが声をかけた瞬間、

確かに“誰か”がそこにいた。


そして、あの夜があったからこそ、

ヤスコは気づいたのだ。


ヨシコの“いらんこと”は、

ときに誰かを救う光になる。


飛行機が雲の上に出たとき、

ヤスコはそっと目を閉じた。


あの子どもたちの表情が、

まぶたの裏にやさしく浮かんだ。


そして、心の中でそっとつぶやいた。


――話しかけてくれて、ありがとう。


実話なので、2人が見た誰かは、何者なのかわかりません。

その日、海に立っていた2人は

・韓国語を話していた

・服装は日本の戦時中らしきものだった

小説なので、設定を決めても良かったのですが、

モデルがいる以上、

勝手にあてはめるのは気が引けたので

そのままのせています。

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