雀頭《じゃんとう》ロス回避
「今日は無雀頭回避を教えるさ」
「アガリ形に必ず一組は存在する、対子のことですね」
「七対子を除けば4メンツに対して1つだけでいいから、一見すると簡単にそうにも思えるんさ。でもちょっと、この牌姿を見るんさ」
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[123m 12378p 23788s][ツモ牌 9s]
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「牌効率的には8s切りなら6789p、1234sの8種20枚。79s切りでは69p、14sの4種16枚ですね」
「だけど8s切りだと好形69p、14sが先に埋まると、単騎待ちになってしまうんさ」
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[123m 12378p 237889s]
打、8s。
[123m 12378p 23789s][ツモ牌 1s]
打、7p or 8p → どちらかの単騎待ち。
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「ということは、4種4枚の差に大した価値がないんですね」
「一向聴では雀頭を固定した形が強いんさ。だから79s切りが正解さ」
「この場合は9sよりも危険な、7sを先切りですね。もしもの9s重なりで純全帯么九の雀頭にもなりますし」
「大切な雀頭を効率よく見出だすには、幺九牌の固定が効果的さ。特に字牌には守備力もあるから、重なれば大事に扱いたいんさ。あとは……」
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①ノベタン
[1234m 12379p 2378s][ツモ牌 1s]
打、7p。
[1234m 1239p 12378s]
1234mは、14m引きで雀頭ができる。
②亜リャンメン
[123m 2379p 236678s][ツモ牌 1s]
打、7p。
[123m 239p 1236678s]
6678sは69s引きで[66s][678s]か[66s][789s]で雀頭ができる。
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「両面より受けは少ないけど、立派な雀頭候補となるんさ」
「最強ターツで紹介された部位は、雀頭の補助も兼任してくれるわけですね」
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[123m 1237p 333579s][ツモ牌 8p]
打、9s。
ルート①
[123m 12378p 33357s][ツモ牌 6s]
打、3s。
ルート②
[123m 12378p 33357s][ツモ牌 2s]
打、5s。
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「数牌の暗刻があるときには、雀頭の心配は一切いらないって例さ」
「ルート②の2333sの形で、やっぱり最強ターツ絡みになってますね」
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[22344m 123p 23788s][ツモ牌 1m]
打、2m。
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「これは一盃口にこだわる必要はないって形さ」
「好形リーチにいける牌姿が優先ですね」
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① [1234m 12347p 2378s][ツモ牌 1s]
打、7p。
1234mと1234pのダブルノベタンとなり、雀頭候補が豊富。
ルート①
[1234m 1234p 12378s][ツモ牌 1-4m]
打、4p。
ルート②
[1234m 1234p 12378s][ツモ牌 1-4p]
打、4m。
② [12345m 1239p 2378s][ツモ牌 1s]
打、9p。
12345mが14mと25mで、同じくダブルノベタン。
ルート①
[12345m 123p 12378s][ツモ牌 1-4m]
打、5m。
ルート②
[12345m 123p 12378s][ツモ牌 2-5m]
打、1m。
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「このようなダブルノベタンは雀頭を求めるのに、とても役立つ形なんさ」
「形もそうですけど雀頭を大切する気持ちが、よく伝わってきました!」
「それだけわかれば完璧さ! あとは実戦するだけさぁ!」
ナオが雀リングを起動する。
「セットアップ! 雀牌!!」
麻雀が再開する――
【ポイントマッチ】
東三局 ドラ8p
西家 ナオ 14P
北家 ふうろ 14P
東家 ひらく 14P
南家 ひめる 15P
ひらく 配牌
[225m 1278p 3456s 東白發]
打、發。
ドラ1。三向聴。
雀頭、22m。メンツ候補、12p、78p、3456s。
4メンツ1雀頭の5ブロック構成。面前手が主体となる。
牌理を切り開く。
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[225m 1278p 3456s 東白][ツモ牌 6p]
打、白。
[225m 12678p 3456s 東][ツモ牌 6m]
打、東。
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[2256m 12678p 3456s][ツモ牌 7s]
打、2p。
678pは固定メンツ。22m、56m、34567sと考えると、12pの辺張落としである。
1pより危険な、2pから先打つ。
ツモ。
[2256m 1678p 34567s][ツモ牌 2m]
打、1p。
4567m、2345678s。11種37枚の受け入れを持つ一向聴となった。
一見すると雀頭が、消えたように映る。
しかし222mの数牌暗刻と34567sは36s、47s待ちのダブルノベタンだ。磐石の超完全一向聴である。
この受けを上回る手牌など、早々いない。今局は間違いなく最速だ。
ツモ。
[2256m 678p 34567s][ツモ牌 3s]
「リーチ!」
打、7s。
4-7m待ち聴牌。
リーチ、断么九、ドラ1の3翻。
先手をとった。
……このまま突っ走る……!
「ツモ!」
ひらく、倒牌。
[22256m 678p 33456s][ツモ牌 7m]
「リーチ、ツモは-2Pオールです!」
東四局 ドラ4s
南家 ナオ 12P
西家 ふうろ 12P
北家 ひらく 14P
東家 ひめる 13P
ひらく 手牌
[3467m 2345p 36789s][ツモ牌 4s]
打、9s。
ドラ2。二向聴。
確定メンツ、678s。雀頭、2345p。メンツ候補、34m、67m、34s。
4メンツ1雀頭の5ブロック構成。面前手が主体となる。
二局連続の好機。リーヅモで2Pオールを奪いにいく。
ツモ。
[3467m 2345p 34678s][ツモ牌 6p]
打、6m。
手牌変化による、ターツの切り捨て。
3467mが5mの二度受けなため、萬子のどちらかを払う。
234三色の可能性を残す、67m落とし。
ツモ。
[347m 23456p 34678s][ツモ牌 2s]
打、7m。
2345m、1234567p。11種37枚の受け入れを持つ一向聴となった。
愚形待ちも多いが、現状では最効率だ。
「リーチ」
ひめるからの先制リーチ。
打、4p。
後手を踏んだ。
ツモ。
[34m 23456p 234678s][ツモ牌 5p]
「リーチ!」
打、6p。
2-5m待ち聴牌。
リーチ、断么九、平和、ドラ2の5翻。2mツモは234三色がつき8翻である。
同巡内に追いついた。
捲り合いに突入する。
ひめるのツモ。
打、1m。
ひらくのツモ。
打、3m。
互いに牌を、強打する。
やがて決着がついた。
「ツモ!」
五萬!
ひめる、倒牌。
[2345678m 345p 678s][ツモ牌 5m]
「リーチ、ツモは-2Pオール」
2-5-8mノベタンの三面張。
……そんな形もあるんだ……!
東一局 ドラ白
東家 ナオ 10P
南家 ふうろ 10P
西家 ひらく 12P
北家 ひめる 13P
ひらく 手牌
[2378m 6789p 6678s 中]
ドラ0。二向聴。
雀頭、6789p、6678s。メンツ候補、23m、78m。
4メンツ1雀頭の4ブロック構成。面前手が主体となる。
ツモ。
[2378m 6789p 6678s 中][ツモ牌 1m]
打、中。
69m、69p、69s。6種20枚の受け入れを持つ一向聴となった。
6789pのノベタンか、6678sの亜リャンメンから雀頭を求める形。6mが入れば678三色を見た9p切りリーチ。9mが入れば、789三色を見ての6p切りリーチだ。
「ポン!」
ふうろが[中中中→]と仕掛けてくる。
一副露。
打、白。
ナオのツモ。
打、8m。
「チー!」
ふうろが再び[←879m]と仕掛けてくる。
二副露。
打、5m。
連続仕掛け。張ったか。
ツモ。
[12378m 6789p 6678s][ツモ牌 6s]
「リーチ!」
打、9p。
6-9m待ち。
リーチ、平和の2翻。6mなら678三色がつき4翻である。
先制の聴牌。倍の得点となる、リーチで迎え撃つ。
「ツモ!」
直後の和了宣言。呆気なく、躱された。
ふうろ、倒牌。
[34555s 西西][中中中→][←879m][ツモ牌 西]
「ツモは-1Pオールだね!」
2-5s、西の変則三面張。
345s、55s、西西西の組み分けで、雀頭を確保できるアガリだった。
ナオ 9P
ふうろ 10P
ひらく 11P
ひめる 12P
――東二局
―― 中断 ――
「雀頭が定まることで、手牌の構成もしやすくなるさ。だから優先的に探してやることが、手作りのコツなんさ」
「たった一組だからと、後回しではダメなんですね。雀頭の確立こそが、重要なんだと知れました!」




