多面張《ためんちゃん》
「今回は多面張を教えるさ。[3444]や[34567]などの5枚使いまではやったけど、一応その先もやっておくんさ」
「枚数が増えると、もっと大変になりますね」
「そうはいっても5枚以上は頻度が少ないから、そこまで重要じゃないんさ。よくある形と、ちょっとしたコツだけ伝授する程度にするさ」
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①[2345678]
ノベタン2-5-8の三面張。
[2345]と考えると[2-5]、[5678]で[5-8]の形。
②[3455678]
メンツ+四連形。
[3455][678]と分けると亜リャンメン2-5待ち。
[345][5678]と分けるとノベタン5-8待ち。
つまり2-5-8の三面張。
③[3455567]
[5]を雀頭として抜き出すと、[55][34567]となり2-5-8待ち。
④[3444567]
同じく[44][34567]と分かれ2-5-8待ち。
⑤[3334567]
[33][34567]で分けると2-5-8。ただしこの形になると、[333][4567]にも分かれ4-7もある。2-5-8、4-7の五面待ち。
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「この辺りが、まだ出てくるほうさ。そして多面のコツは『雀頭』と『暗刻』の抜き出しにあるんさ」
「例題のいくつかに、そう書かれていますね」
「これより複雑になっても、やることはそう変わらないのさ」
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①[2223444]
[222]を暗刻抜きすると[3444]で2-5.3。
[444]を抜くと[2223]で1-4.3。
12345の五面待ち。
この形だけは中心の孤立牌の受けと一緒。3の受け12345がそのまま待ちとなる。
つまり[4445666]だと孤立牌5の受け、34567。
②[1112345688]
[111]を暗刻抜きすると[23456][88]で1-4-7。
[11]を雀頭とすると[123][456][88]で1.8のシャボ。
1478の四面待ち。
③[3455566778999]
[999]を暗刻抜き。[3455566778]から、さらに[566778]を抜くと[3455]の亜リャンメンだけが残り2-5。
[3455566778]から違う組み合わせで[345][55][66778]となり5-8。
[99]を雀頭抜き。[345][55667][789]となり4-7。
24578の五面待ち。
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「③なんかは、まだ分からないかもしれないさ。だけど共通してやっていることがあるんさ」
「雀頭と暗刻の抜き出しですね。特にアガリ形に絶対必要な雀頭を省くと、他の形が見えてきやすいなります」
「じゃあ次の問題を、自力で解いてもらうさ」
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【問題】
①[3456888]
②[4567788999]
③[1223344455567]
④[2223344455566]
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「①は[8]の暗刻抜きで[3456][888]となって3-6ノベタン。[8]の雀頭抜きで[345][68][88]となりカン7。367の三面です」
「正解さ! ②からは少し難しくなるんさ」
「②は[999]を暗刻抜きで[456][77][88]で7.8のシャボ。[99]抜きで[45678][789]となって3-6-9。36789の五面待ちです」
「これも正解さ! ③はもっと枚数が増えるんさ」
「③は一見難しそうに見えるんですけど[4]が急所です。[444]抜きで[12233][55567]となって1-4と5-8。1458の四面待ちです」
「[44]と抜いても[122334][55567]と結果が変わらないから、これ以上の変化がないことがわかるんさ」
「④の[2223344455566]は[245]の暗刻を抜くと3.6シャボで、四暗刻なんですね、ツモりたいです。[22]を雀頭抜きして[234][345][45566]で4-7。あと[445566]も抜けて[2223][345]で1-4.3。答えは13467の五面待ちです!」
「大正解さ! 暗刻と雀頭抜き、それと一盃口の形が見えたときには、取っ払うと何かの形が見えてくるはずさ!」
「全体を見ようとせず、短く区切ることが大事なんですね。暗刻と雀頭が、その起点となってくれます」
「さて小難しい話は終わりさ! スッキリする麻雀を打ちにいくんさ!」
ナオが雀リングを起動する。
「セットアップ! 雀牌!!」
麻雀が再開する――
【ポイントマッチ】
東二局 ドラ6p
北家 ナオ 9P
東家 ふうろ 10P
南家 ひらく 11P
西家 ひめる 12P
ひらく 配牌
[1345m 13p 2457s 南北中]
ドラ0。三向聴。
確定メンツ、345m。メンツ候補、13p、24s、57s。
4メンツの4ブロック構成。面前手が主体となる。
牌理を切り開く。
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[1345m 13p 2457s 南北中][ツモ牌 2s]
打、北。
[1345m 13p 22457s 南中][ツモ牌 4p]
打、中。
[1345m 134p 22457s 南][ツモ牌 6s]
打、南。
[1345m 134p 224567s][ツモ牌 7m]
打、1p。
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[13457m 34p 224567s][ツモ牌 2s]
打、1m。
7m、25p、347s。6種20枚の受け入れを持つ一向聴となった。
2s暗刻で、地盤が安定した。果たして、どんな形に仕上がるのか。
ツモ。
[3457m 34p 2224567s][ツモ牌 2p]
「リーチ!」
打、7m。
47s、3sの三面張。
リーチ、断么九の2翻。
先手をとった。
ひめるのツモ。
打、7m。
……私が出した牌……?
ひらくのツモ。
開牌。
四索!
手牌を倒す。
[345m 234p 2224567s][ツモ牌 4s]
「リーチ、ツモは-2Pオールです!」
東三局 ドラ9m
西家 ナオ 7P
北家 ふうろ 8P
東家 ひらく 11P
南家 ひめる 10P
ひらく 手牌
[4457788m 123p 23s 南]
ドラ1。二向聴。
346789m、14s。8種25枚が有効牌である。
確定メンツ、123p。メンツ候補、445m、7788m、23s。
5メンツの5ブロック構成。面前手が主体となる。
ツモ。
[4457788m 123p 23s 南][ツモ牌 9m]
打、南。
69m、14s。4種15枚の受け入れを持つ一向聴となった。
好形揃い。すぐにでもリーチを打てそうだ。
「リーチ!」
ナオからの先制リーチ。
打、9s。
後手を踏んだ。
ツモ。
[44577889m 123p 23s][ツモ牌 4m]
打、3s。
35689m、2s。6種18枚待ちの一向聴へと変化した。
8mを切ったほうが、受け幅は広い。
しかし萬子で待ちは、ほぼ好形。リーチに対抗するため、形の良いリーチを目指す。
ツモ。
[444577889m 123p 2s][ツモ牌 4m]
打、2s。
356789m。6種17枚。限界まで萬子へ寄せる。
暗槓はできない。形が壊れてしまう。このままメンツで置く。
「ツモ!」
ナオ、倒牌。
[678m 5677778p 678s][ツモ牌 6p]
「リーチ、ツモは-2Pオールさぁ!」
5-8p、6-9pの四面待ち。
通常ルールなら、高め678三色である。
東三局 ドラ東
西家 ナオ 7P
北家 ふうろ 6P
東家 ひらく 9P
南家 ひめる 8P
ひらく 手牌
[5m 556777p 456788s]
ドラ1。二向聴。
有効牌は多数。
メンツ候補、556777p456788s。
4メンツの4ブロック構成。面前手が主体となる。
孤立5mにくっつけば、8sを切って三面張にもいけそうだ。
「リーチ」
ひめるからの先制リーチ。
打、6p。
後手を踏んだ。
ツモ。
[5m 556777p 456788s][ツモ牌 9m]
不要牌。ツモ切る。
……リーチはされたけど、きっとまだ追いつけるはず……!
「ロン」
すぐさま捕まった。
ひめる、倒牌。
[4445678m 123s 東東東][ロン牌 9m]
「リーチ、ロンは-3P」
3-6-9m、5-8mの五面待ち。
……完全な出遅れ。でも他にどうしたら良かったの……?
ナオ 7P
ふうろ 6P
ひらく 6P
ひめる 8P
――東四局
―― 中断 ――
「どうやら多面張を使いこなせてるみたいさ」
「でも例題ほど複雑な待ちは、さすがに出にくいですね」
「実際の多面なんて、そうそう複雑にはならないさ。いざというときだけは焦らず、習ったことを思い出してほしいんさ」




