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MBTI勇者〜同じストーリーで勇者の性格が変わったら〜  作者: 亀丸物産


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第9話 異世界に転生した俺、勇者になる(ENFP / 運動家 ver)

 佐藤悠、二十八歳。

直感と好奇心に突き動かされ、思いついたら即行動。

「面白そう」が何より大好きなクリエイター。

トラックに跳ねられ、白い空間で女神から「異世界へ転生して魔王を倒してほしい」と頼まれた瞬間、俺のテンションは最高潮に達した。


「マジで!? 異世界転生って本当にあるんだ! 魔法!? ドラゴン!? やったーッ、絶対行く!!」


「えっ、あ……はい! 勇者様、魔王討伐をお願いしますね!?」


「待って、魔法ってどうやって使うの!? ドラゴンって本当にいる!? 空飛ぶ船とかある!?あ、魔王ね、OKOK! でもまずは世界中を冒険しまくりたいな!」


 チート能力を「最高の遊具」として受け取った俺は、大爆笑しながら未知の世界へ飛び込んだ。


 森で突進してきた巨大な狼に対しても、俺の反応は一味違った。


「うわっ、モフモフのデカい狼だ! すごーい!!」


 俺は間一髪で攻撃をかわすと、チート能力の『超スピード』で狼の背中に飛び乗った。


「グルルル!」


「あ、待って! その顔、怒ってる? それとも友達になりたい?」


「グル……?」


「よし、今の『グル?』は友達になりたいってことで!」


 俺のあまりの天真らんまんさと親しみやすさに毒気を抜かれた狼は、すっかり懐いて俺の相棒(兼乗り物)になった。

 ペンダントを首にかけ、「見て見てー! 勇者の証だって!」と街の人々に自慢しながら進む俺の周りには、いつも賑やかな笑顔が溢れていた。


 王城の玉座の間。どこか硬い表情をした金髪の王女エレナの前に躍り出ると、俺は彼女の手を取ってグルグル回した。


「君がエレナちゃん? めっちゃ可愛いじゃん! 」


「あ、ありがとうございます」


「エレナちゃんって、王女様じゃなかったら何したい?」


「え……?」


「だって、ずっと王女様でいなきゃいけないなんて、もったいないじゃん。世界にはまだ見たことない場所がいっぱいあるんだよ?だから、固い顔してないでさ、一緒に冒険行こうよ!」


「えっ、えええっ!? 悠様、王城を離れるなんて……!」

「大丈夫だって! 旅は楽しんだもん勝ちだよ!」


 剣士レオン、忍者ミア、魔法使いリリアも「この人といると退屈しない!」と目を輝かせ、エレナも戸惑いつつもパッと表情を明るくした。


 俺たちの旅は、毎日が祭りのような「ワクワク大冒険」だった。


「悠! また寄り道するの!?」

「だってリリア、あの山の中に『虹色に光るキノコ』があるらしいんだよ! 見に行かない手はないでしょ!」


 寄り道は日常茶飯事。

挙げ句の果てには、


「あっ! あれ何!?」


「悠! キノコを探してたんじゃないのか!?」


「そうだった! ……でも、あれも面白そうじゃん!」


「なんでやねん!」


 仲間たちはツッコミを覚えた。


 街道を外れて秘境を探検したり、魔物とダンス大会を開いて仲良くなったり。俺の突拍子もない提案に仲間たちは振り回されつつも、全員が心から旅を楽しんでいた。


 野営の夜。星空の下で俺が焚き火を囲んで歌っていると、エレナが嬉しそうに隣に座った。


「悠様といると、世界がこんなにキラキラして見えるなんて知りませんでした」

「だろー? 世界は面白いもので溢れてるんだよ! 魔王を倒したらさ、世界の果てまで全部探検しに行こうよ!」

「ふふ……いいですね。私、悠様とならどこへでも行きたいです!」


 エレナは頬を染めながら、俺の肩に頭をチョコンと預けてきた。

   

 魔王城、玉座の間。


「よく来たな、勇者よ――」

「やっほー魔王! ついに会えたね!」


 重々しい魔王の挨拶を笑顔でぶち壊し、俺はチート能力を全開にした。


「な……なんだその楽しそうな顔は! 我は世界を絶望に染める者だぞ!?」


「絶望なんてつまんないじゃん! 俺たちの冒険のワクワクエネルギー、くらってみなよ!」


「我は絶望そのものだ! この世界に希望など存在しない!」


「え? なんで?」


「……何?」


「だってさ、俺たちが旅してきた世界には、面白いものも、笑えることも、助けてくれる人もいっぱいあったよ?」


「だから俺は、お前の言う『絶望しかない世界』ってやつを信じない!」


 俺が解き放ったのは、仲間たちの笑顔と旅の思い出が詰まった『虹色の爆発エネルギー(ハッピーオーラ)』!

「な、なんだこの光は……胸の奥が……踊り出したくなるような……!? グアアアアッ!?」


 魔王の禍々しい闇は、圧倒的な「楽しさ」と「希望」のエネルギーに飲み込まれ、ド派手な花火となって夜空に消えていった。

暗い魔王城が、一瞬で光と笑顔のテーマパークに変貌した瞬間だった。

     

 それから一年。

世界中が自由と冒険の熱気に包まれる中、俺は王城の庭園で大きな世界地図を広げていた。


「悠!」


動きやすい旅装に着替えたエレナが、弾けるような笑顔で駆け寄ってくる。


「私……悠様が好きです!」


 彼女は俺の首に腕を回し、まっすぐに言った。


「勇者だからじゃありません。王女としてではなく、一人の女の子として笑うことを教えてくれた。私自身も知らなかった世界を見せてくれた。そんなあなたが、大好きです!」


 俺はエレナを抱きしめ、グルグルと回った。


「俺も大好きだ、エレナ! よーし、最高のパートナー(奥さん)をゲットしたぞー!」

「ふふっ、キャッ……! もう、悠様ったら!」


 こうして俺は――。

自由な発想と溢れる情熱で世界中を巻き込み。

冒険のワクワクと笑顔の力で魔王すらも圧倒し。

そして――世界で一番一緒に冒険したい、大切なパートナーを見つけた。

ENFP(運動家)

・特徴:自由奔放、好奇心、愛嬌

・活躍スタイル:冒険を全力で楽しむムードメーカー。ハッピーオーラと楽しさのエネルギーで完勝。

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