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アンノウンディザスターオンライン  作者: レンフリー
6日目 normalワールド探索(学校編)
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閑話 6日目が終わった後で

「今回は嵐のように終わったなサカキよ。」


「そっちはそんなに慌ただしくなるとは思ってなかったんだがな…田ば…じゃなくて吸い殻。」


「さらっと本名出すのはやめろよ?」


「善処はする。」


六日目、normalワールドの探索を終えたコミュニティールームではサカキと吸い殻が向かい合って談笑している。

解散宣言の後ワズンが遅れてきて要件を伝えたら残ったのが旧知の二人だけになったとも言える。


「この時間だと酒が欲しくなるな。」


「それはゲームからログアウトしてたらふく飲めばいいだろ。さて事前に情報交換をしておくか。まずはこちらだが学校裏から山へ抜けるルートを発見した。」


「なるほど、それはNPCの情報通りだな。」


「…聞き出せたのか?何をやった。」


サカキの問いに吸い殻がバツの悪い表情を浮かべ、言いにくそうに答える。


「ああ、NPCの連中欲しい物をやるとどうやら情報をくれたり協力的になるらしい。今回参加のニミリだっけか?あれが果物の缶詰を持ち込んでな。そうすると飢えていた女子高生がペラペラとしゃべってくれたのさ。」


「なるほどな…。って持ち込みの強要はしてないよな?」


「そこは自発的だが…何らかのいろは付けて返しておいた方がいいかもしれないな。後でもめないように。それで裏山へ行ったNPCは誰も帰ってこない、化け物がいるという情報だったが実際どうだった?」


吸い殻はそう乾いた笑いをすると、サカキへ話の続きを促す。


「ああまあ端的に言うと三回チャレンジして三回とも全滅だ。一回目と二回目はやられ方すらわからなかったが三回目でようやくどう殺されたかわかってきた。 シマムラが糸に巻かれて窒息死、ブラックは首チョンパされての即死だった。」


「…で、お前含めた残り二人は?」


「わからん。俺も首を刎ねられたのかもしれないし他かもしれない…。まあ歩いて木々の間を数分歩いただけでこれだ。こちらも何か対策を打たないと進めないだろう。」


話はこれで終わりだとばかりにやれやれと首を横に振る。

そして次はお前だと視線で吸い殻に促す。


「こっちは結構濃厚だぞ?まずはNPCから情報が聞き出せた。とりあえず軍がトラックやヘリ等の移動手段を隠している可能性、体育館の倉庫に化け物がいるらしい事、物資も鍵もこれまた軍が管理している、裏山についてはサカキがしゃべった通りだから割愛するぜ。」


「なるほど…軍のNPCに物資を渡して好感度を稼ぐという手もありかもしれないな。」


「そのための物資確保のために先に進む必要がある…。卵が先か鶏が先か。堂々巡りだな。」


お互いに軽く笑いあいながら話は続く。


「次が一番の特ダネだな。まず学校から出るルートの三つ目を発見した。」


「ほう。」


椅子で舟をこいてリラックスしていたサカキはテーブルの上に身を乗せ興味を見せる。

今ある二つが難易度が高いため三つ目が見つかったのはかなり好ましい状況である。


「まあこれもNPCの情報がもとでプールの水が抜けているって話になってな。原因は化け物が出たことで封鎖する必要があったらしい。という事は外とつながっていて…。」


「そこもルートに入るわけか。しかしあそこはNPCが突っ立っていて入れさせてくれなかっただろ?」


「そこはまあ柔軟な発想の勝利だな。NPCが無反応なのをいいことに椅子や机を積んで無断侵入したわけだ。」


サカキははぁーっと感心したように息を吐く。


「いやまぁ…よく考えたな?」


「これはゲストのおかげだけどな?続けるぞ。」


サカキがうなずくと吸い殻はまた話し始める。


「プールの排水溝があってな。鍵かかってたんだが開けたらその先が下水道につながってたわけだ。」


「下水道…地下かなるほど。それならうまくやればあちこち行けそうだな?」


「それがそうも楽ではなさそうだ。確かに数はましだろうが下水道にも水死体のゾンビが結構な数いた。さらに人を飲み込むような一つ目の力士サイズの大蛙までいたからな。」


「それは…中々こっちもハードそうだな。」


「だが何とか走り抜けて下水道の小部屋を見つけることができた。そこで見つけたのがこいつらってわけさ。」


吸い殻はコミュニティールームの端に置いてある物資を指さす。


ろうそくの箱が一個、ランプ付きのヘルメットが二個、ヘルメットに潜んでいた化け物の死体が一つ。


「なるほどアイテムの獲得もできたわけか。」


「ああ、こいつもあのお嬢さんのおかげでゲットできたようなもんだな。話を戻すと小部屋になっていてテーブルと棚しかなかったが棚の陰に穴が隠れていてな。そこの奥にハシゴがあった。」


「ハシゴの先は?」


「ああ、それなんだがこのアイテムを見てくれ。」



-------------------------------------------------------


【南鶴舞高校の用務員室の鍵】

プライマリアイテム

使用することで用務員室の鍵を開けることができる。


重量:?グラム


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「プライマリアイテム?」


「ああ、少しマイルームで調べたんだが一人一つしか持てないアイテムらしい。って注目するのはそこじゃない。要するにハシゴの先は鍵がかかって入れなかった用務員室につながっていたわけだ。」


「…?話がつながってないぞ?」


ぽりぽりと吸い殻は無精髭をいじる。

思い直すと説明を端折りすぎていると自覚した。

思いのほか気が急いていたようだ。


「すまん。ハシゴの先は段ボール箱が詰まった倉庫のような部屋につながっていた。そして隣の扉を開けると小さい畳が敷いた部屋につながっていた。その中央にあるちゃぶ台の上にそいつが置いてあったわけだ。それで鍵がかかっていた扉を外して外へ出ると鍵がかかっていた用務員室だったというわけだ。」


「…なるほど。という事はわざわざプールから下水道に入らずとも用務員室からも入れるという事か?」


「まだ試してないがその可能性は高いと思っている。後このアイテム取得してもその場に残っていた。複数取得はできないが複数人は取得できると思う。」


「中々の特大なネタだな。…明日はここを攻めてみるか。OK概要はわかったありがとな。」


そう言うと話を一区切りさせる。

椅子にもたれながらお互いにリラックスする。


「しっかしまあこのゲーム内容も大概だがそれをやる俺達も同類なのかね?」


「さあな?けどその内淘汰されてプレイヤーの数も減って行きそうだよな。まあ一定の馬鹿は残りそうだがな。そういやあの三人…特に女性二人はどうだった?」


どうだったと聞くのは前に組んだプレイヤーが問題ありすぎたためである。


二日前は男女のペアだったがお化け屋敷の感覚でキャーキャー言うだけで何もやっていない。

少し指摘したらルームを抜けて帰って行った。


昨日は女性の三人組だったがこちらはもっとひどかった。

怖いとかきもいとか言ってまともにやらず、むしろこちらだけが働くのが当然という態度だったのだ。

怖いとか気持ち悪いとか耐えれないんだったら最初からこのゲームをするなと言いたい。


しかもどちらも事前に説明をしてこれである。

そういうわけであまり女性プレイヤーにはいい印象は無かった。


「ああ、それなんだが割とマシ…いや違うな、むしろかなり上出来だったよ。」


「へぇ…じゃあ吸い殻から見ても問題なしか?」


「問題なしどころかむしろこっちが助かったぐらいだからな。…思い直すと俺の方が負債だらけだな。まあ俺から見た感じだがまずアンズちゃんは丁寧だけどこの手の描写に忌避感を持ってないなむしろ頭かじられた後にあの平然としたメンタルの強さはすげえな。後は協調性もあるしむしろこのコミュニティールームのメンバーとしてもこのゲームのプレイヤーとしても優等生だと思うぞ。」


「もう片方は?」


「ニミリちゃんは…あれなんだろうな?最初は遠慮がちで積極性がなかったのに追い込まれてからの肝の据わり方が半端ない。化け物相手に素手で戦闘始めたり足折られて動けない状態でそいつ仕留めるとかメンタルが化け物としか思えない。加えてピッキングができるとか色々と持ってるからな…こっちは逸材だと思うな。」


「…マジか?男でも武器持って殴る時躊躇するのにな。」


「ああ、さっき話した一つ目蛙の話あったろ? あれにアンズちゃんを助けるために飛び蹴りかましてさらに目をえぐったからな。」


「ピッキングもできるって…何でできるんだろうな?」


「少なくとも悪い事には使ってないだろ?VRのオンラインに接続するなんてリスクのある事はしないだろうからなぁ…何か特殊訓練でも受けたのかもな?それよりも俺はあの凸凹コンビがどうやって友達になったのか興味があるな。」


「プライベートの詮索は禁止だぞ。俺も気にはなるけどな。」


こうして中年プレイヤーの夜は更けていく。

話し込みすぎて睡眠時間が三時間になってしまった上に酒を飲む時間が無くなったのは自業自得であろう。

ここで章区切りを入れたく思います。

話自体はまだ連続するのですが私が息継ぎをしたくなっただけです。

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