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アンノウンディザスターオンライン  作者: レンフリー
6日目 normalワールド探索(学校編)
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7.学校観光 その3


「すいません、戻りました!」


言い切ると私はぜぇぜぇと肩で息を吐き、呼吸を整える。

不親切なゲームシステムのせいでグラウンドから体育館まで走らされてしまったせいである。

というかこのゲームのスタミナパラメータどうなってるんだろ?

割とリアルにあわせられていてどこでデータが抜き取られているのか怖くなる。


こちらを振り向いた三人は苦笑いしながらこちらを見ている。


「そこまであせらなくてもよかったのにな。少し脅かしすぎたかな?」


それは無いと断言できる。

ただ不親切なシステムのせいで予想外な事が起きたせいで少しあせったせいである。

…あせってるであってるね?


よろよろとマイルームに戻る前まで座っていたブルーシートまでたどり着くと座り込む。

するとアンズがこちらに声をかけてくる。


「ねえ、ニミリはいったい何を取りに行って来たの?」


「私が取りに帰った時点で何をするか予想つくでしょ?」


本当に予想がついているかわからないけどカマはかけてみよう。

すると力強くアンズが肩を叩いて来る。


「当たり前じゃないですか。何年つき合ってると思っているのかしら?」


まあ今回は簡単だからそんなに重たくないし当たっても不思議ではないと思うんだけど…。

とりあえず正解を聞いてみますか。


「では答えをどうぞ。」


「銃でNPCを脅すのよね?」


「はずれ!」


ゴツンとげんこつをアンズの頭に落とす。

いい音が鳴ると共にアンズが頭を抱えてうめき声をあげる。


「私がそんな外道な事するわけないでしょ!?」


その私の発言が以外だったのかアンズの目が大きく開かれる。

…アンズさん、私にそのような驚きの視線を向けないでください。


「それでその手に持ってるのが取って来た物っすかね?」


ワズンさんの言葉で思い出したけど、そうだ目的を忘れるところだった。

…いっそこれでどつけばよかったかもしれない。











『おなかすいた…。』


よれよれになったセーラー服を着込んだ女子学生ののNPCの前に私達は移動する。

そして目の前に彼女が欲しがっているものを見せつける。


「これが欲しいのかな?」


顔を見上げて私がちらつかせた物を視界に入れると女子学生のNPCは猛烈な勢いでひったくろうとする。

私はそういう事もあるんじゃないかとさっと持ち上げて回避する。

女子学生のNPCは手に何も無い事を確認するとこちらを恨めし気に見てくる。

悪い事してないのにそういう目で見られると困るな…。


あ、今の段階だと見せびらかしてるだけかな?

それはまあ印象が悪いね。


「私達が聞きたい事に全部答えてくれるのなら、この桃の缶詰をあげてもいいんだけどどうかな?」


私のお願いに女子学生のNPCは大きくブンブンと縦にうなずきそのまま桃缶にがっつくのだった。






数十秒後、私が持ってきた桃缶は入れ物だけになって帰ってきた。

桃は全て食べられているのは言うもがな、中に入っていたシロップすら全て飲み干されている。

少し満足したのかそれとも落ち着いたのか?

さきほどの虚ろな目では無く若干しっかりした視線をこちらへ向けてくる。


『それで聞きたい事って何かな?』


やはりよくあるRPGのお使いクエストの要件を満たせばいいタイプだったようだ。

この際、聞けることは聞いておこう。


「学校から出たいんだけど何か手段は無いかな?」


『ゾンビの中に飛び込むの?馬鹿じゃないの?勝手にすれば?』


このNPC…すごく口が悪い。

…人の事は言えないか?

気を取り直してどんどん質問していこう。

質問数制限はどうしようもないけど時間制限があった場合ひっかかると困る。


「じゃあここと他の場所の行き来はどうなってるの?」


『少し前まではトラックで集団移動できたけど、ゾンビが増えすぎて限られた人がヘリコプターで移動してたと思うよ?けど最近ヘリコプターも全然来なくなって食料も全然運ばれてこないのよ。』


少し首をひねって考えた素振りを見せるが考えがまとまったのかよどみなく回答してくれる。

こういう所NPCも人間らしいよね?

とりあえずNPCだけのここからの移動方法は彼女の知る限りでは無いらしい。


「そこの倉庫、厳重に鍵がしてあるけど何かあったの?」


おや何か琴線に触れる質問だったのだろうか?

苦々しげな顔をしているけど回答はしてくれるようだ。


『ここで感染者が出たことがあってね、暴れたてたんだけど狭山先生とかが取り押さえて倉庫の中に押し込めたのよ。けど取り押さえた人も噛まれて感染したらしくてそのまま防衛軍の人達が外から鍵をかけて隔離したのよ。』


…無事かどうかの確認も無しに隔離したのかな?

随分とやり方が乱暴…いや非常時という設定だしここまで追い詰められている以上やりすぎという事はなさそうかな?

こういう時感染者が一人でも外に出れば全滅は必死だろう。

何にせよあの倉庫の先はセーフエリアでないという事はわかった。


「防衛軍の人とかに協力頼める伝手とかはある?」


『そんなコネがあったら私ここでお腹すかせてないんですけど?』


「どこも鍵が閉まっていて入れない所が多すぎるんだけど鍵がどこにあるかわかる?」


『治安維持のためという名目で全部防衛軍の人達が管理してるよ…一部は見つからなかったみたいだけど。』


「武器とかゴミとか使えそうなの置いてあるところ知らない?」


『ここで不要な物なんてないよ?武器とかは警察と軍が管理しているらしいからわからないよ。』


「そういや、のどかわいたって子がいたけど水も不足してるの?」


『当たり前じゃない?プールからも化け物が出てきて水抜いたんだよ。おかげで余裕があったはずなのにご覧のありさまよ。』


…おや、プールから化け物が出てきたとね?

何かひっかかる。


その後は私以外からも彼女へ質問を浴びせ続け、最後にはNPCがうんざりしたようにそっぽを向いたことにより質問タイムは終了したのだった。

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