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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 沈丁花
第3章

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恋心

駅に着くと、大和は少し距離を取って言った。


「何かあったら、すぐ言ってくれ。俺は……君を守りたいから」


“君を守りたい”

その言葉が、葵の胸に深く刺さる。


(だめだよ……)


既婚者に恋をしてはいけない。

それは葵が誰よりも強く信じていること。


でも、心は言うことを聞かなかった。


(好きだ……)


その夜、布団に入っても眠れなかった。

大和の声、大和の横顔、大和の歩幅。

すべてが頭から離れない。


枕を抱きしめながら、

葵は静かに涙を流した。

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