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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 沈丁花
第21章

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決意の余韻

夜が明けた。

病院の窓から差し込む淡い光が、

葵の頬を静かに照らす。


母はまだ眠っている。

呼吸は弱いけれど、昨夜より少しだけ穏やかだった。


俊介は椅子に座ったまま、

葵の手を握ったままあ眠っていた。


その姿を見て、

胸の奥がじんわりと温かくなる。


(私は……この人と生きていくって決めたんだ)


葵はそっと俊介の手を握り返す。

その指先に触れた瞬間、

決意が静かに胸の奥に戻ってきた。


でも同時に、

言葉にできない小さな痛みが

心のどこかでまだ息をしていた。

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