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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 柚原 澄香


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夜の灯-OTARU-

広告代理店から次の映像が届いた。

大和は深夜の店で、ひとり最終チェックをしていた。


氷が落ちる音。

グラスの影。

ノンアルの淡い色。

テラスの夜風。


そして、一瞬だけ映る予約フォーム。


「伝えたい言葉があれば入力してください」


(……いい)


思わず呟いた。


SNSではすでに騒ぎになっている。


「メッセージ付きドリンクって何」

「絶対泣くやつ」

「水曜予約制ってどういうこと」


大和はスマホを伏せた。


忙しい。

でも、不思議と苦じゃない。


(……伝えるって、大事だな)


葵の言葉が、また胸の奥で灯った。

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