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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 柚原 澄香


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雪の降る場所へ②

そのとき、携帯が震えた。


「大和か。……大丈夫か?」


電話の相手は、北海道の父だった。

声は低く、心配が滲んでいた。


「……なんとか」


「無理するな。

こっちは雪が降り始めた。

お前が帰ってくるなら、いつでも部屋は空けてある」


その言葉に、大和は目を閉じた。


北海道の実家は、

冬になると一面が雪に覆われる。

静かで、冷たくて、

でもどこか温かい場所だった。


美咲と出会う前、

大和が生まれ育った場所。


「……少し、考えるよ」


そう答えたが、

心の中ではもう決まっていた。

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