前へ目次 次へ 365/489 俊介の孤独 俊介は仕事の合間、ふとスマホを見た。 通知は何もない。 連絡をくれる相手もいない。 寄りかかれる場所もない。 夜、別室の布団に横になる。 静かすぎる部屋。 葵の気配は薄く、 呼吸の音すら聞こえない。 「……俺、何してるんだろう」 声に出すと、余計に虚しくなる。 葵に言えるはずもない。 誰かに相談できるわけでもない。 ただ、 “自分だけが取り残されていく感覚”だけが じわじわと胸に広がっていく。 孤独は、音もなく形を持ち始めていた。