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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 柚原 澄香


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ずるくなってしまった自分

夜、ひとりで洗面台に立つ。

鏡の中の自分は、どこか疲れて見えた。


(今ひとりになるのは……怖い)


仕事も、生活も、将来も。

全部が不安で、全部が重い。

俊介は、私の拠り所だった。

今でも、そうだと思いたい。


だから手放す勇気なんてない。

でも、心だけはもう戻らない。


俊介の優しさに応えようとするほど、

胸が苦しくなる。

努力すればするほど、

自分の“嘘”が浮き彫りになる。


(私は……どうしてこんなふうになってしまったんだろう)

(どうして……こんなにずるくなっちゃったんだろう)


声にならない言葉が、

鏡の中の私を静かに締めつけた。

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