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漆黒の夜空と気休めの嘘
「星の数ほど男はいるから・・・」
と夜の公園で佳奈は、失恋したばかりの親友に言葉を掛けて見た。
目に涙を溜めた親友の肩に手を置いて
「大丈夫だよ」
と声を掛けた後、佳奈がふと上を見上げると、
夜空には満天の星空が広がって・・・・
・・・は、いなかった。
厚い雲に覆われた夜空には、星どころか月すらなく、漆黒の夜空が、ただ広がっているだけだった。
また感情を昂ぶらせたままの親友は、その漆黒の夜空を見上げてしまった。
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「大丈夫、きっと漆黒の夜空の様な人と出会えるって事だよ」
佳奈は気休めの嘘を言った。
「ホントに?」
感情が昂ぶらせたままの親友が、そう言うもんだから、佳奈は、
「ホントだよ」
とさらに気休めの嘘を言った。
その次の年の冬、親友は漆黒のコートが良く似合う男と、付き合うことになった。
佳奈の気休めの嘘は、時々本当になる。
ただ佳奈が大切に思ってる人だけ限定だが。
完




