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僕らの季節が始まったんだ&てんとう虫の秘密文書
『僕らの季節が始まったんだ』
その日、目覚めたら、見渡す限り楽園が広がっていた。
昨日は、そんな光景、広がっていなかったのに・・・
夢に見た楽園は、こんな風に一夜で現れるものなのか?
僕らは、水が引かれたその場所で・・・
人が水田と呼ぶ場所で、歓喜の叫びを上げた。
僕らの季節が始まったんだ。
蛙の季節が!
完
『てんとう虫の秘密文書』
真実は 落ち葉の裏に 書いてある。
これは、てんとう虫から聞いた話。
落ち葉の裏に書かれた真実は、いずれ、菌によって分解され、腐葉土となり、土の下へ下へと、落ちていく。
人はね、落ち葉の裏に書かれた真実なんか知らされず、虚構の中で、生きていくんだ。
そして、死んで土に帰った時、その真実を知る。
時々、生きてるうちに、落ち葉をめくって、真実を見つけちゃったりする人がいる。
でもね、見つけても、その人たちは、誰にも言わずに死んでいく。
墓場まで持っていくって奴だ。
さらに、希に・・・かなり希にだけど
真実を文書に残しちゃう人がいたりするんだ。
秘密文書として。
それを偶然見つけた人は、狂っちゃたりするのさ。
おしまい




