豹柄のお嬢さんと魔物の日 参
それ以降、私は罪悪感から、動物園に近づく事も出来なかった。
数ヵ月後、ふとニュースを見ると、東の動物園の話題が流れていた。
動物園は豹の檻を、最近流行の檻をはずした広々としたタイプの環境に整えた。
その資金は、複数の寄付金によって、賄われたらしい。
動物縁側は、なぜ豹にだけ寄付金が集まったのか、不思議がっていた。
私には解る。
それは、私を含めた【豹柄のお嬢さん】の前任者達が、身代わりを立ててしまった事に対する罪悪感から、寄付をしたに違いない。
おしゃべりの黒猫が言うには、今の豹。
私が身代わりに立てた豹は、次にやって来た三毛猫と入れ替わらず、魔物への願いで、三毛猫を人間の少女に変えてあげたらしい。
私には出来なかった行いだ。
おしゃべりの黒猫は、「PS・・・」と呟くと、今の【豹柄のお嬢さん】について付け加えた。
私の代わりに豹になった少女は、豹が大好きで、本当に豹になりたくて仕方なかったらしい。
「魔物の気まぐれに、我々が勝った瞬間だよ。
まさか豹になりたい少女がいたなんて、魔物も想定外だったんだよ」
黒猫は得意げに言った。
現在、広々と作り変えられた元豹の檻だった場所では、しなやかな豹が、木の上を嬉しそうに歩いているらしい。
完




