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勇者はあくまで脇役です。  作者: 沙φ亜竜
序章 始まりの国ハジマリン
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第4話 魔女っ娘サタン、正体を明かす

 魔女っ娘サタンによって、公開処刑から助け出されたアクマとデビル。

 爆発魔法で開けた穴を通り抜け、3人は今、町外れにある静かな空き地に身を潜めていた。


「指名手配犯になっちまったじゃねーか!」


 勇者アクマが叫ぶ。

 対するサタンは……。


「……てへっ!」

「てへ、じゃない!」

「でも、助けてやったんだから、感謝しやがれです!」


 どんなに怒鳴りつけられようと、サタンは平然と言い返す。


「しかも、(詐欺)勇者ってなんだよ!?」

「ニセ勇者扱いで処刑されかけたわけだしね、それは仕方がないんじゃ……」

「仕方ないわけあるか! オレは勇者だ! その前にカッコ書きのつかない、ノーマル勇者だ!」

「ノーマル勇者って……」


 デビルもツッコミ役に回るものの、アクマの勢いは止まらない。


「だいたい、何者なんだお前は!?」


 矛先は再びサタンへと向く。


「あっ、自己紹介がまだでしたね。お初にお目にかかります。アタシ、勇者をこよなく愛する、魔女っ娘のサタンです!」

「フッ……。オレを愛してくれるのは嬉しいが。だが、自ら魔女っ娘ってのは変だろ!」

「うっさいです、勇者様! そんなに絞め殺されたいですか!?」


 勇者をこよなく愛する、というのは、アクマを愛しているわけではないのでは。

 そう考えながらも、デビルはツッコミ役に徹する。


「なんか、歪んだ愛情っぽい……」

「そっちの地味野郎も黙りやがれです!」

「地味野郎って……。ひどいや……」


 サタンは勇者以外にも容赦がなかった。


「ぶわはははは! 地味野郎! デビルにピッタリじゃねーか!」

「あんたは笑う資格ないです、勇者様! このウ○コ野郎!」


 サタンは勇者にはもっと容赦がなかった。


「それはアクマを端的に表現していてピッタリだと思うけど……。だめだよ? 女の子がそんな汚い言葉を使っちゃ」


 おいっ、どこがオレにピッタリなんだよ!?

 などと激しくわめいているアクマを完全に無視し、デビルはサタンをたしなめる。

 それを聞いたサタンは首をかしげていた。


「えっ……?」


 そして、


「あ~、アタシは女の子じゃないです! ほらっ!」


 アクマとデビルの目の前で、思いっきりスカートをたくし上げた。

 視界に飛び込んでくる、女物の可愛らしい下着。

 だが、その前の部分は完璧に膨らんでいた。


 魔女っ娘という肩書きは、魔女っぽく見える男の娘、の略なのであった。


「てへっ!」

「てへ、じゃない!」


 ――――とぅ~び~こんてぃにゅ~どぅっ!


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