表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ロマネスクの誘い  作者: 今夜は山田
エピローグ
PR
40/40

『ロマネスクの誘い』

 ***


 兄さんが居なくなってから、一週間が経った。

 あれから、明青学園を襲ったという小野寺さんは、その手勢全てを連れて引き換えしていった。聞く話によると、自首して、服役しているらしい。小早川校長は魔力を失って、ただの人になった。ただの人になったけれど、校長先生を辞める事はなかった。結局、明青学園の生徒のいくらかが怪我をした、という事件として、この件は解決してしまった。誰も、ループの事なんて覚えていなかった。

 明青学園の皆も、お父さんも、兄さんの事をすっかり忘れていた。兄さんは最初から居なかったように扱われて、兄さんの部屋や、兄さんの席は、まるで誰かが使っていたような不気味さのある部屋や席として、学園の七不思議の一つになった。あとの六つは知らない。葵ちゃんも、葵ちゃんのお兄さんの事を忘れていた。

 私が兄さんの事を思い出せたのは、首に提げた石のお陰だった。どうしてこんな石を持っているんだったっけ、と思いながら、何となく温かい感じのする石を抱いている内、記憶が蘇ってきたのだった。

 最初は急に寂しくなって、泣いたりもした。だけれど、司くんに励まされ、桜花さんに遊ばれ、勇くんと話をしたりしていると、元気が戻ってきた。何だかなぁ、と思わないではない。それって、妹としてどうなんだろうと、考えなくもない。だけど、くよくよしているよりは、前を向く方がずっと良いような気がした。


 学園の七不思議とは違うけれど、一つ、小さな怪事がある。それは、私の石が、いつどこにいても温かいという事だ。確か、この石は二つセットで、二つが近くにある時にだけ力を分けてくれるのだった。お父さんが聞けば、もっと本質を見なさい、と怒りそうな話だ。あの時確かに兄さんは居なくなったのだから、そばにいる筈がない。そう諭すに違いない。

 だけど、今でも兄さんが私のそばに居る。そんなロマンも良いな、なんて、少し思ったりもするのだった。

 この作品を書くにあたって、テーマアイデアを下さった方々にこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。


 さて、本編の詳しい話をここで述べるつもりはありません。拙作をご読了下さった方々、お気に入り登録して下さった方々、評価ポイントを付けて下さった方々にあつく感謝を申し上げます。ありがとうございました! おかげさまで、一つの区切りとして、『ロマネスクの誘い』をまとめるに至る事ができました。皆々様のご助力によるものです。本当に、ありがとうございました。わがままとして、ご感想をお待ちしています。

 一つの区切りとして、という言い方をするのは、アフターストーリー的なお話を書く予定があるからです。(告白すると、一部の解決していない部分の補完の意図があります。)秋野小石を主人公として、『ロマネスクの誘い』の後日談を描くつもりです。後日談と言っても、『ロマネスクの誘い』と同じ程度の分量を予定していますので、ぜひぜひご期待下さい!

 ただ、先に完全新作の連載をしようと思っています。その連載が終了する頃から、『小石アフター』(仮称)を連載するつもりです。ぜひその時には、今と変わらぬご愛顧を、よろしくお願い致します。


 別個の宣伝になりますが、十二月三十日から、再び隔日更新で連載を開始します。タイトルは『雪が降る。』です。冬の小さな街を舞台にして、ほのかな恋と温かな不思議を描きます。こちらも読んで頂けると、とても嬉しいです。よろしくお願い致します。


 以上。蛇足が過ぎましたが、この辺で失礼致します。『ロマネスクの誘い』をお読み下さって、ありがとうございました。

[2013/12/29 今夜の山田]

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ