親友たちの、次なる性悪女化計画
予想外でした。てっきり、いつものように突っかかってくると……。
そこを返り討ちにする計画でしたのに、あてが外れてしまいました。
まさか、友好的に接してくるとは……。
そうならないように、散々挑発したんですが。
やっぱり、私が、まだ立派な性悪女になれていないからでしょうか?
私のわがままにつき合って、一生懸命考えてくださった愛華さんや夏さん、絶妙の演技をしてくださったリュウやレンにも申し訳ないです。
しばらく落ち込みましたが、失敗したものは仕方ありません。
挽回するしかありませんね。
家へ帰ってから、今後の作戦を考え直しましょう。
せっかくですので、今日は愛華さんに泊まっていただくことになりました。
本当は、夏さんもご一緒できたらとても嬉しかったのですが……。
お家がとても厳しいので、お泊まりを許可されなかったそうです。
夏さんのお宅に泊まるのなら大丈夫だそうなので、次は夏さんが計画してくださいます。
今から楽しみです♪
ちなみに、リュウとレンも私の家に泊まりたがりましたが、断固断りました。
愛華さん目当てでしょうが、私の親友にそう簡単に手をださせるものですか!
愛華さんが欲しくば、私を納得させてからにしていただきましょう!!
心底、『愛華さんを愛している』と分かるまでは、渡しません!!!
『お前が危ない』だの、『襲われるぞ』だの言っていましたが、騙されませんよ!
愛華さんが、私に危害を加えることはありません。
もし、何かの事情があったとしても、私は、愛華さんならいいんです。
だから心配する必要なんてありません。
部屋に入っていただいて、今日買った服やアクセサリー、靴などでファッションショーをしたり、今日のデートで楽しかったことをおしゃべりしたりして、楽しく過ごしました。
おしゃべりが一段落すると、自然に、山崎センパイや部長さんのことへ話が移っていきました。
「今日はお二人とも、いつもとは違う様子でしたね。どうされたのでしょうか?」
「そうだよねえ。」
「もしかしなくとも、私が、立派な性悪女じゃなくて、しょうもない性悪女だったせいで……。ごめんなさい。」
「違うよっ!京香ちゃんの性悪女っぷりはすっごく上手だったあ!けどお、あの人たちはあれぐらいで諦める人たちじゃないよお?」
「本当に?私、上手にできてました?」
「うん。でもお、気にしてほしいのそこじゃないよう。」
「ごめんなさい。でも、せっかく愛華さんと夏さんが、私のために考えてくださった作戦を、私のせいで台無しにしたくなかったので、上手にできたか心配だったんです。」
「…………京香ちゃんって、ほっんと天然~。」
愛華さんの透けるような白い肌が、みるみるうちに紅く色づいていきます。
眼もかすかに潤み、顔を少し反らしています。
いつもより甘い、少し拗ねたような声が、とっても可愛らしいです!
あっ!もちろん、いつもとっても可愛らしいですよ!
自慢の親友です♪
思わず、笑顔で愛華さんを見つめていましたが、ふっと今朝を思い出しました。
「…………おば様に協力していただくのはどうでしょうか?」
「おばさま?」
「はい。レンのお母様のことです。レンのお母様、小学生のころの『結婚の約束』を覚えてらして、今でも、私を『レンのお嫁さん』で、『将来の娘』として扱ってくださるんです。」
「へえ~。そうなんだあ。」
「小さいころのことで、今は違いますとお伝えしたのですが、『娘がいない私に、ちょっと夢を見させて。』と仰られて。」
「でえ、可愛がってくれてるんだあ。」
「はい。」
「……京香ちゃんとおば様で、日向くんの試合の応援に行くのはど~お?たしかあ、来週になかった~?」
「そういえば、レンが言っていましたね。」
「じゃあ、それに決定!!部長なんだから、あの女も絶対来るしねえ。」
「具体的には、どうすればいいでしょうか?」
「そうだねえ~…。」
次の作戦は決まりました!
次は、立派な性悪女らしい演技ができるように頑張ります!




