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我が家が一番!  作者: 津村ん家の婆ァ
31/53

五話目 冬と人が去る、春がくる。⑦

※2018年12月20日 一部変更。


「ご馳走さまでした」


 うや~、美味しかった。調理師さん達渾身の料理は、文句なしで星三つ。

量もバランスもとってもよかった。多国籍的料理って感じだけど、盛り付け方が凄く面白くてインパクトあったわ。うん、今度調理師さん達にお礼の手紙を出そう。そして簡単で美味しいご飯を教えてもらおう。偶にはいいと思うの。


 食後はそのまま会場を移して、男女に別れて談話を兼ねた交流会みたいな飲み会になってました。私、流石にここにまで参加強制させられるとは思ってなかったんですけど~。自国の王族夫婦に捕まったまま男性方の飲み会に参加となりました。

こんな私を生暖かく迎えて下さる皆さまのお心の広さに多大なる感謝! 常識知らない平民ですけどよろしくお願いしま~す。


 噂話や世間一般のお話は全然構いませんが、お酒に飲まれた大虎になんてならないでくださいませね~。間違えても私にお酒を飲ませちゃだめですよ。私、未成年者ですけど、美味しく陽気に飲むお酒の席は大好きですよ。独り酒も手酌酒もかまいませんけど、絡み酒と泣き上戸、リバース、セクハラ、説教もご勘弁下さいませ! あ、ウェイターさぁん、ソフトドリンクお願いしま~す。


 小難しい政治的な話し合いを隠語を交えてなさっているみたいで、私にはスパイ映画の中に迷い込んだお子ちゃま気分な会話が続きます。うや、よく見ればセス君パパさんといぶし銀のようなムサイおっちゃんがいるぅ。セス君パパさんは、セス君の剣術指南役として登城したそうなんだけど、縁は異なもの味なもの。女王様とご夫婦になった経緯は教えては下さらなかったけど、奥様が大切って想いはちゃんと教えてもらいました。


 これ、セス君ママさんに後でコッソリ教えとこ~っと。あ、小さなグラスに入った、綺麗な色のジュースありがとうございま~す。


 うや。そう云えば王都(こっち)の結婚記念日ってどんなのかしら?


「けっこんきねんび?」

「そう。因みにうちの村だと夫婦で贈り物をしあったり、家族でちょっとだけいいご飯食べたりってささやかなお祝いするの。王都だとどんなことするの?」

「王族ならばともかく特にはせんな」

「ありゃま~。奥様拗ねちゃわないの? せめて記念日にお花とかお菓子とか奥様に贈ったら? 女性ってそういうの喜びますよ~」

「贈り物ってどんなもん贈るんじゃ? 花なら馬車一台分か?」

「んな沢山どうすんです。抱えきれないほどの花束じゃなくていいんですよ。たった一輪でいいんです。但し旦那さん自身の手で奥様に必ず手渡しで贈るんですよ。一輪の花に花言葉とか誕生花とかに引っ掛けてさりげなく。結婚してくれてありがとうとか、いつもそばにいてくれてありがとうとか、愛してるよとか」

「なんぞむずかゆいのお」

「女性は現実主義な生き物だけど、ロマンスに憧れるのよ。どんなに年老いても乙女は可愛く見られたいの。男性だって心は常に少年なところがあるんだって、だからあんなばかやるのよね~って、村の奥様は専ら語っているわ」

「心は常に少年とな。なるほど」

「因みに村では奥様からは焼き菓子、旦那様からはお花が定番。お野菜以外のお花はなかなか見つからないしね~」

「その品物って何か意味があるのかい?」

「んとね~基本は『相手を喜ばせたい』って気持ちなのよ。なんせ入手できるものが限られてる土地でしょ、その中で創意工夫を凝らす以外無いのよ。だもんで焼き菓子もお花もそれ自体が特別な品物になるのよ」

「そんなに物資が乏しそうには見えなかったがな」

「ここ最近はね。村長さんが子供の時代は越冬中の食事は芋一択だった時もあったそうよ。当時はまだ畑も小さいし羊たちも居なくてホントにひもじい思いをしたって聞いたわ。そんな経験があったから、越冬の食材確保と新たな食材探しに目の色変える村人は多いわよ~」


 因みに焼き菓子は『滾る思いは焦がれるほどに』。お花は『あなたへの思いを形に例えたなら』。それぞれ羊娘からの情報です。昔は菓子じゃなくて鳥の丸焼きだったそうだけど。


 おじ様たち、そんなまずい話を聞いちゃった~って顔、しないのよ~。今は行商さんとか隊商さんとか定期的に来てくれるし、畑もいっぱい開墾したし、羊たちもいるし、ちょっと反則だけど、王都直通の移動門が出来たんだから、かなり変化しているのよ。


 薬師センセーもいるし、青空教室もあるし、グレイちゃんや国軍の人だって定期的に来てくれるし、色んなお野菜や薬草だって取れるんだから。冬だって橇遊びしてかなり賑やかになったしね~。


「なにより私が気に入って村人してる村なんですもの。お気に入りのお醤油とお味噌を堪能できる環境なんてタングステン村が初めてよ。王都じゃ家庭菜園も陶芸も難しそうだし、わかんないところを気軽に聞きに行ける隣人が少なそうだし、国軍の人の話だとあんまり安心できなさそうなんだものねぇ」

「ちょっとまて、最後のは聞き捨てならんな」

「ん~? 村内を赤子が一人でうろついても何の心配もいらないのは相当珍しいぞって、ムーさん言ってたわよ。村の長閑さと静かな環境は王都では味わえないなって」

「赤子がひとりでうろつくと来たか」

「まあ、夏は短いけど鮮やかな緑に包まれた環境で、冬は滅茶苦長くて寒いし、食材も限られたものしかないけども、一面の白銀の世界は耳が痛くなるほどの静けさがあるの。岩をすり抜ける風の音や草原に零れる雨の音、それだけでも色んなことがわかるし、変化もあるわ。

草原にたむろする羊の群れや子供たちの笑い声が日常で見られて、夜空の綺麗な星が眺め放題で、採れたて新鮮お野菜を味わえて、ご近所付き合いが楽しくて、朝から晩まで働けて、尚且つ私が作ったご飯を食べてくれる家族や友人がいる上に、私の趣味に笑って付き合ってくれる人のいる場所なんて、最高でしょ?」


 価値なんて人それぞれ、たまたま私にとって気に入る条件がそろっていたのがタングステン村だって話なんだけど。まさか火吹き竜全般の好みがそうだとは限らないからね?


「年に数回、はた迷惑な冒険者の暴走とか貴族様御一行が大騒ぎしたり、時折魔獣が迷い込んで羊と大乱闘したりなんて災害が多少あるけど。まあ、そんな些細な事なんか吹っ飛ぶくらい毎日が充実して楽しいから、今の所引っ越す予定はないけど」

「ちょっとまて、魔獣の襲撃!?」

「貴族が大騒ぎ、…あったな」

「今年は橇大会で人の目を増やしたから特に騒ぎもなかったけど、春先は魔獣も気性が荒れるのよねぇ。この時期と子育て中の魔獣にわざわざ手出しするおバカな新米冒険者が、何故か毎年居るから国軍の人も大変だって言ってたわ~」

「毎年…、それは頭が痛いな」


 このジュース、アセロラみたいにサッパリしたお味で、とっても飲みやす~い! んくんく。おかわりくださ~い。


「おお、お主イケる口か?」

「ウノのシブジー割りか、そこそこ強いからほどほどにな」

「うや? うののしぶじーって?」

「お主の飲んでる品だ。軽い口当たりだが、酒精はそこそこある」

「うや~、私まだ80にもならないおこちゃまよ~。お酒はめ~! でもおいし~」

「儂よりも年上の癖におこちゃまか」

「火吹き竜は滅多に酔わんと聞くから、問題なかろう」

「マミちゃんや風ちゃん雷ちゃんが心配するからめ~! おみ~ずく~ださ~い」

「め~とはなんじゃ?」

「だめよ~って意味よ。お酒は大人になってからよ~、うやぁ~」


 うわぁ、頭がくらぁ~ってくるぅぅ。


「おこちゃま、頭がクラクラ来ました~。おーさまおーひさま~、私ねまぁす」

「おお、ちび竜は酒に弱かったか。ほれワシの膝を貸してやろう」

「お酒臭いのはやです~、おやすみなさ~い」


 手近いクッションのきいたフットチェアらしきものに転がると、私の意識はスイッチが切れた様に落ちました。ぐう。




       *******




ざざーん ざざーん 


 寄せては返す波の音は、我が家では決して聞かれることのない海の音。村の皆が海見たらなんていうんだろう。吃驚するのかしら、それとも磯の香りは生臭いって文句を言うかしら。


 寝起きに波の音が聴こえるってことは、間違いなくよそのお宅。

 昨夜は何したっけ私。えとえと、ひめちゃんとセス君の結婚式で立会人して、とっても美味しいご飯食べて、おーさまとおーひさまと、セス君パパさんと知らないおじさま方とお酒の席でお話しして、アセロラ味のジュースをくいィッっと飲んだら、頭クラクラ 身体フラフラ 意識フェードアウト 記憶なし。

 

 そして目が覚めたら知らない天井でした。ええ、ついでに言うと寝起きでぬぼ~っとしている私に声かけて、今現在知らないメイドさんに付き添われて、とっても丁寧に全身をいいの匂いのする石鹸で丁寧に洗ってもらってます。あ、背中と足の裏が気持ちいいですぅ~はふぅ。


「お湯をお掛けしますので、目をつぶって頂けますか?」

「はい、おねがいします」


 失礼いたします、とぬるめのお湯を優しくかけ流してほんのりと漂う香りは、若草ような爽やかさを含んだちょっと甘い匂い。聞けばひめちゃん御用達のボディソープで、お土産にと持たされるそうな。


 昨日着ていたピンクジャケット一式も、おばちゃんたちと揃いの白い割烹着&三角巾も、綺麗に洗われて畳まれて、こちらに入れておきます。と私に持たされるお土産の山の中に置かれました。いったいどんだけのお土産を持たせるんだろう、絶対結婚式の引出物の域を超えてるでしょ。我が家はそんなに広くなんかありませんよ~。


 丁寧に拭かれて、すっきりしゃっきり。メイドさんにお礼を言えば、

「ちび竜ちゃん様はお客様でいらっしゃいますので、お気兼ねなくお申し付けくださいませ」

と、笑顔で返されてしまいました。ちび竜ちゃん様って。


「そろそろ昼食の準備が整っております。いかがなさいますか?」

「へ、もうお昼なの? 勿論頂きます、お願い致します」


 なんでもセス君パパさんから「前日ぎりぎりまで準備に取り掛かってくれた上に見届け人までこなしてくれた新国王の大事な友人だ。かなり疲れている上に酒まで飲んだから起きるまで寝かせておけ。起きたら風呂入れて、飯を食わせてから連れてきてくれ」と、とっても丁寧に指示を受けたそうな。お気遣いいただきありがとうございます。ありがたや~。


 テーブルにはなんと、お子様ランチのようなワンプレートに収まったコース料理がありました。一口サイズに作られているのでスプーン一本で食べられる親切仕様です。前世の料理マンガで、一流の料理人って食べる人の事を考えて料理を作るってよく書かれていたけど、本当なのね。


 メニュー内容はマッシュポテト、香味野菜を添えた魚のほぐし身、温野菜のサラダに果物のジュース。温かいお茶。生臭いのはダメだって知ってるから、あえて香味野菜を使って焼魚を作ったみたい。味は全体的に薄めにして、素材の味がよく出ていたわ。あえて言えばマッシュポテトにマヨネーズ掛けたかった。もしくはコショウ、ほんのちょっとだけ酸味かスパイスがあればなお良かったわね。


 うや、ごちそうさまでした~。さて村に帰ってお土産話に花咲かせましょ~、って訳にはいかないのよね。昨日の買い出しの一件でレン君とお兄ちゃん殿下に面会を求めていたのは私なんだし。


「ちび竜ちゃん様、ご案内させていただきます」

「あの、自分で歩けますよ~?」

「恐れながら城内は他にも滞在されておられるお客様がいらっしゃいますので、通常よりも混み合っております。この西棟より王族の皆様のおられる東棟までちび竜ちゃん様が文字通り歩かれますと、多くの人々の注目を浴びるのは必至。そうなれば要らぬ騒ぎになり余計にお時間がかかってしまいます」

「うう、否定できない」

「そうなりますと余計に皆様をお待たせするだけでなく、ご心配も掛けてしまいますし、警備や業務を抱えている城の者たちも余計な仕事を増やしてしまいかねません」

「メイドさんごめんなさい、分かりました。歩かないで飛んでいきます!」

「申し訳ございませんが下手な騒ぎを起こしたくないので、私共が抱えて運ばせていただきます。ご協力をお願い致します」

「うや、抱っこは翼を抑えられるので嫌です」

「まあ、そうでしたか。それではこちらで如何でしょうか?」


 にこやかなメイドさんが示されたのは、テーブルワゴン車に載せられた浅い大きな籠。優しい色合いのクッションが敷かれているクーハンに見えるけど、準備が物凄く良くない?


「城内の小物での有り合わせですが、これで運ばせていただきます」

「却下で。私飛べます。時間が迫ってるんですよね? それに私平民ですので様付けはご勘弁ください」

「まあ、それこそ却下ですわ。ちび竜ちゃん様は今、城内の話題の方ですからそのお姿だけで騒ぎになります」

「昨日の宴で他国の方々から絶賛頂きました料理を作られました方を様付けしなくてどうします。私たち使用人にまで差し入れをご用意頂ける心遣いのあるちび竜ちゃん様には皆、感謝しております」

「ええ、特に警備や厨房を担当している者は感謝しておりましたよ」

「ちび竜ちゃん様、このままだと目立ってしまいますのでこちらをお掛けしますね」


 ほぼ力業でクーハンに載せられた私の上に掛けられたのは、先日城下町で見かけた春らしい色合いのケファのショール。肌に直接巻くなら硬くてゴワゴワして、絶対向かないって思っていたんだけど。


「こちらは最近流通しだしたもので、風を通す虫よけ網です。昼寝している赤子や病人、食品にこうして使うんですの」

「うや、肩掛けショールじゃなかったのね」

「流石にこの肌触りでは難しいですね。シパターギとケファの組み合わせですから直接肌に触れてもかぶれにくいとは聞いています。軽量化と肌触りが叶えば使い勝手はいいのですが」


 なるほど。虫よけ網とは流石に分からなかったわ。風が通るから熱が籠ることもないし、直射日光も和らぐ。外からの視線は殆ど遮られるし、匂いもほのかなものだから赤ちゃんには使えるわね。これで日差し除けの帽子を作れば麦わら帽子みたいに使えるんじゃないかしら。


「それではご案内致します。何かありましたらお声掛けください」

「うや、お願い致します」




       *******




 ごっとん

 ガタガタ


 時折ざわめく人達の声が通り抜けたり

 そわそわっと潮風が抜けて行ったり


 クッションがあるとはいえワゴンに載せられたお料理の気持ちってこんな感じなのね~、赤ちゃんを乗せる際は絶対サスペンションとタイヤ、あとクッションの改良を絶対必要と提唱しよう。序に階段を通るのは決してお勧めしません、もっと静かで段差の少ない場所か、回廊にはカーペットを敷こうね。けっこう振動がくるわ~。


 口を抑えて揺られること約15分、ワゴンが止まり、虫よけのショールが漸く除けられました。ぷはぁ。なかなか立派なドアの付いた部屋の前にいます。ここが目的地よね、まだこれに乗らなきゃダメなんて言わないわよね。


「失礼いたします。ちび竜ちゃん様をお連れいたしました」


 メイドさんの掛け声でドアが静かに開けられ、そのまま室内に通されました。


「ちょ、そのまま!」

「ちび竜ちゃん様は『抱っこは翼が抑えられるので嫌だ』と仰られましたので、このような手法を取らせていただきました。また城内には昨日からのお客様も多く滞在しておられます。ちび竜ちゃん様のお姿を見て騒ぎ立てる方が居ないと限りませんので」

「あぁ~、まぁ、確かになぁ」

「少々型破りな方法とは思いましたが、どうかお許しを」

「許す、騒ぎなぞ無いに限る。だが今回だけだ」


 このお茶目な演出はメイドさんの機転を利かせた奇策だったよう、これっきりでよかったわ。


「それにしてもよくこんな物があったね」

「セルシウス新国王陛下へのお祝い品を参考に、城内の小物を集めてそれらしく装ってみました」


 ポーカーフェイスでドヤ顔って。残念な人っていうか、器用っていうか。このメイドさんだけだと思いたいわ~。あ、乗り心地は決して宜しくなかったと言わなきゃ。


「この仕様ですと段差や階段等で大きな振動が生じます。新国王のお子様が生まれるまでには更なる改良を加えた品を完成させて御覧に入れます。幸い即座に被験者の協力を得られましたので」

「ちょ、私実験台?」

「はい、思い付きを即座に実験できたのは望外の喜びでした。ちび竜ちゃん様の身体を張った実験の成果は決して無駄には致しません」


 うや~。まさかこのメイドさんってば、ハルト国の魔術(まじゅつ)絡繰(からく)り愛好家の一員だったりして。


「あの衆人(しゅうじん)環視(かんし)の中を抜け出る為とはいえ、この試作品に堂々と乗り込まれたちび竜ちゃん様の尊い犠牲…、しかと映像に残してございます」

「ちょ、いつのまにそんな物を! てか犠牲!?」

「私の後方に控えておりました侍従の格好をした同士が(しか)と記録しております。無論今現在も!」

「いつの間に、まさか先日の城下町に繰り出した時も付いていたりして」

「そのまさかでございます」

「ちょー‼」


 あんなでっかいカメラを向けられているなんて全然気付かなかった、隠密行動可能なメイドさんなんてどこの時代劇よ。多分後ろの年若い侍従さんも隠密なんじゃ。ハルト国は無駄に優秀な人材多くないかしら。てか、私を基準に考えたらこの世界の人って皆優秀な人ばかりだわ。


「タングステン村の皆様からも面白い映像をと注文(リクエスト)頂いておりますので、ご期待に沿えるよう誠意込めて製作させて頂きます。お届けには少々お時間が掛かりますがご了承ください」

「なんで村の皆が?」

「宴の料理、その礼を聞いたら面白い話が欲しいといわれてのぅ」

「おーさま、まさかグルですか!」

「これ、人聞き悪い。お主の行動をありのまま報告するのが良いとおもうての。おぉ、お主の探しておった書物と購入した食材は、先程早々に村に届けてある。アト村の海産物はお主の家に、それ以外は村長のところにと指示もついておるから安心性せい」


 うやぁっ、何この手際の良さ。おーさま、ぽややんなのにヤリ手。てか、なんで皆様勢揃いなさっているのかしら?





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