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はじまりの刻 ~堅物姫と麗し皇子の甘い甘い生活の始まり〜Shall we sweet?  作者: 蒼良美月
序章 出会い編 (人物紹介が主になります)
19/42

19.はじまりの刻

 ──この国は見た感じ治安も安定しているし、気候風土も安定している為、比較的資源は豊富だ。

 海も近くにあり、海産物も豊富にある。内陸には山もあり山菜も収穫でき、平野部では畜産や稲作以外にも農作物の収穫量は安定している。


 農業だけなく、先日光様から戴いた髪飾りもそうだが、工芸品の技術も高いし、ここにある食器も陶器、ガラス、銀食器等多岐に渡り素晴らしい。ガラスに切子が施されていたことには正直驚いた。工芸品レベルなら日本の江戸時代には十分匹敵するレベルだ。

 なら、江戸時代にはすでに「握り飯」は存在していたはず。粥は如何せん……


 此処は、強いて言うなら食文化が低すぎる。

 低いと言うか、頑固とも言える「御料理番」のレシピ継承だ。帝政が安定しているのは良いことだが、時代の流れによって良い所は継承し、改変していかなければ、いつかは衰退していく。それが「食」に今まさその期が訪れているのではなかろうか。


「粥ではなく、「白飯」ご飯、を炊いてみませんか?」


『ご飯?』


 それからは、皆急ぎで朝餉を喰らい、後片付けを皆で手分けして行った。


「殿下は座っていてください。いや、寧ろじっとしててくださいな」


 母様の甲高い声が響いた。


 よかれと思って、台所の中を雅な衣でウロチョロする大男が正直邪魔だった。


 台所を追い出された、光様と、中将様は、二人で仲良く茶をすすりながら、また昨日の残りの「プリン」を頬張っていた。


 あ、この「プリン」のことも何とかしないとなぁ。「食事処」のメニュー改変に最近忙しくしていたため、()()()()()が後回しになっていた。


 まぁ、プリンもいずれは、店売りを考えているので、この「ご飯」と「弁当」と同時進行で良いか。

 あ! 定食のあとのセットメニューにしても良いわねぇ。

「甘味処」を新たに作るのも良し。甘味の種類を増やし、いつかはアフタヌーンティーの開催!


 うん、なんとなく方向性は見えてきたわ!


 ヌン活女子を目標にしましょう!



 話は元に戻すと、米を研ぎ、水加減を普段の炊飯より減らす。

 この時代の釜って、メモリがないのよねぇ。あ! メモリ付きの釜も作っちゃう?

 (かまど)に再度研いだ洗い米の釜をかけ蓋をした。


 始めは弱火で沸騰したら強火で一気に炊き上げ、その後は蒸らし。

「赤子泣いても蓋取るな」である。


 ──部屋中になんとも言えない甘い匂いが立ち込めて来た。



 皆、その匂いに待ちきれず、ワクワク、ムズムズしている。

 光様と犬兄弟は、台所の戸前と執務室を行ったり来たりと忙しくしていた。

 台所内には、お母様に言われて立ち入らせてもらえないからだ。


 米飯が炊き上がるのを待つ間に、私は「漬物」と「塩」と「卵」と「醤油」を用意した。

 と、朝餉の汁の出汁につかった昆布を細かく切った物。


 ふふふ。楽しみ~ これで「おにぎり」ができるわ!

 と、TKG! 卵かけご飯よ! あの神レシピよ! 釜炊きご飯に、新鮮な卵!

 美味しくないわけがないわ!



 そして、ついにその時がやってきた。


 まさに「はじまりの(とき)


 全ては美味しいご飯から始まる。


 さぁ、召し上がれ~


 ──楽しい時間のはじまりよ~






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