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友達第一号!
「フフ、ごめんね。外部の子ってどんなのか気になっちゃってさ」
「は、はぁ……」
中高一貫校ってそんな感じなのか。
私が気のない返事をすると、美少女はニコリと微笑み私に向き直った。
「私荻野千秋。千秋でいいよ。よろしく!」
そう言って手を差し出され、ワンテンポ遅れてその手をとる。
「よろしく!私は夏川舞桜。舞桜って呼んで!」
もしかして、友達第一号!?
ポワポワと嬉しさに浸っていると、千秋は大きな目を更に開いて顔を綻ばせた。
「可愛い名前!漢字は?」
「あ……、舞うって字に、桜」
「漢字も可愛い!」
あなたのほうが可愛いですよ。
そう言いたかったけど、ひかれそうだったからやめた。




