↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アース・レフュジーズ  作者: てんじゅ
セイギノミカタ
4/4

セイギノミカタ-4

アリスが目を開けて最初に見たものは、 知らない天井だった。

「ここは……?」

身体を起こして辺りを見渡すが、 やはり覚えのない場所だった。

「おや、 起きましたかな?」

突然の声に、 アリスは驚いて身体をビクリとさせた。

「驚かせてしまいましたかな?」

声がした方を向くと、 話しかけてきたであろうと男が扉を開けてこちらの様子をうかがっていた。

男の手には二つの湯気が昇るカップが乗ったお盆がある。

アリスは慌てて立ち上がろうとするが、 男がやんわりとそれを制した。

「まだ身体の疲れが取れていないはずです。 そのままで結構ですよ」

そう言って男は近くにある机にお盆を置くと、 片方のカップをアリスに差し出した。

「熱いので注意してください」

「あ、 ありがとうございます」

アリスは両手でそれを受け取る。

そして何度か冷ますために息を吹きかけ、 口をつけた。

香ばしいコーヒーだった。

「おいしい……」

アリスがつぶやくようにつぶやくと、 男はニコリと笑う。

「それは良かった」

そういうと男も残りのカップを手に取り、 口をつけた。

男とアリスの間にしばらく無言の空間が流れる。

アリスはコーヒーを飲みながら、 男を観察した。

男は白いワイシャツを着て、 黒いスーツのズボンを履いている。

そしてワイシャツの上に白衣を着ていた。

体型は痩せ型。

髪はボサボサで、  黒縁のメガネをかけている。

そして、 その雰囲気はいかにも『ドクター』といった感じである。

その男はコーヒーを飲み終わったのか、 男はカップをお盆の上に置いた。

アリスも丁度コーヒーを飲み終わり、 カラのコップを男に渡す。

「ありがとうございます、 ごちそうさまです」

「はい、 お粗末さまです」

アリスのコップをお盆に置きながら、 男は微笑む。

「さて、 アリスさんでしたかな?」

「はい、 アリス・アキヤマと申します」

「アキヤマ……ではダイゴロウ・アキヤマさんの」

「はい、 娘です」

「それはそれは。 あ、 申し遅れました。 私は……そうですねぇ、 アドミンとでも呼んでください」

「アドミン……管理者ですか?何かの管理をされているのですか?」

「いやいや、 そんな大層なもんじゃないんだけどね。自分が管理してた物で犯罪に巻き込まれてね、 本名が名乗れないんですよ。申し訳ない」

「いえいえ、 そんな」

「いや、 自業自得といえば自業自得ですから。それで私はネーミングセンスがないものでね。昔管理人と呼ばれてたのでアドミンでいいかと。まぁサルくんとかからはおっさんだの何だの呼ばれてるので、 ご自由にお呼びください」

「ではアドミンさんで」

「はい、 解りました」

そしてまた、 二人の間にしばらく無言の空間が流れた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。