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アース・レフュジーズ  作者: てんじゅ
セイギノミカタ
1/4

セイギノミカタ-1

20xx年、 人類は遂に宇宙ステーションへの移住に成功した。

人々は続々と宇宙へ移住し、 国もそれを指示した。

いつしか地球に残ることは「悪」であるという風潮になり始める。

しかし、 それでも地球に残ろうとする人々がいた。

人々は彼らを罵り、 政府も地球に残る人々への保護や干渉を止める。

こうして地球は無法地帯となり、 宇宙へ移住した人々から嫌悪されるようになった。

地球に残った人々は各地で町を作りコミュニティーを形成した。

これはそんな町に住む一人の男の話である。



少女は肩から提げていた大きなボストンバックを、 地面に勢いよくおいた。

そして額の汗をぬぐうと、 自分の目の前にある町の看板をみる。

「座頭横丁……、 やっとついた」

そんな風につぶやくと、 またボストンバックを肩に提げなおした。

少女は白いワンピースを身につけ、 頭には麦わら帽子を被っている。

この夏の暑い気候にはぴったりの服装だ。

少女は足取り軽く、 看板のほうへ歩いてゆく。

そして看板をくぐろうとしたとき、 ふと声をかけられた。

「おや、 この町の人じゃないね。 宇宙の人かい?」

声がした方向を見ると、 そこには女がいた。

女はポンチョを着て、 ジーンズをはいている。

そしてウッドチェアに座りながら肩に杖を立てかけ、 サングラスを駆けている。

相手が自分より年上だと見た少女は、 出来るだけ丁寧な言葉を選ぶ。

「はい、 宇宙から着ました」

それを聞いた女は、 笑いながらかけているサングラスをいじる。

「ならこの町に入るのはよしたほうがいい、 きっとろくなことにならない」

少女は長話になると思ったのか、 その場にボストンバックを落とした。

「人を探しているんです」

女はそれを聞くと鼻で笑い返した。

「週に3回はお嬢ちゃんと同じようなのがくるが、 探し人がいたことはないよ」

少女は少し頭に来たのか、 女を睨む。

「でも絶対この町にいます」

その自信のほどに興味を持ったのか、 女は身を乗り出した。

「ほう、 それなら名前を言ってごらんよ。 小さい町だ、 大体のやつの名前は知っている」

「猿」

少女の即答振りと少女の口からでた言葉。

どちらに驚いたかは定かではないが、 女の表情が変わる。

「……ここは動物園じゃないんだ、 ほかをあたりな」

「言い方が悪かったですか? ”猿”の呼称で呼ばれている男の人を探しに来ました」

追い討ちをかけるように少女が言う。

「たしかにこの町には猿と呼ばれている男がいる。 だがお嬢ちゃん、 どこでそれを知った?」

女がそう聞くと、 少女は困ったような顔をした。

「私の名前はアリス・アキヤマです。 父の名前はダイゴロウ・アキヤマです。 父は名前を出せば良いといっていました」

それを聞いた瞬間、 女は杖を持って立ち上がった。

「イチ」

「はい?」

少女に背を向けながら女が言った言葉を少女-アリスが聞き返す。

「私の名前だよ、 名乗られて名乗り返さないのは失礼だろう?」

女は顔だけをアリスのほうに向けてニヤリと笑うと、 また歩き出す。

「着いてきな、 猿のところまで案内しよう」

それを聞いたアリスはボストンバックを肩にかけなおした。

「はいっ!」

大声で答えるとアリスは笑顔で後を追いかけ始めた。

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