パート14
「やっと、終わった……」
放課後。
ホームルームが終わってようやく一息つけた俺は、机の上でぐったりしていた。
「まあ今日は特にひどかったからな……」
「そうね」
真里菜と洋介が同情しながら俺の元にとやってくる。
俺も体のあちこちに広がる痛みに耐えながらも、鞄に教科書とかをしまい込む。
何故体のあちこち痛むのかというと、例のごとく不幸が訪れたから。
特に今日のは酷すぎた。体育の時間、バレーをやっていたら足元にいきなりボールが転がってきて転んだと思ったら、その時相手チームがアタックを打ってきて顔面に直撃。さらにその衝撃で体を思いっきり仰け反ってしまい、腰を痛めて後頭部を地面に激突させた。
他にも休み時間とかにもあったけど、あまりの数にもうどんな不幸があったか覚えていないほどだ。
まったく、今日は厄日か? いつになく不幸が訪れやがる。
でもこれであとは家に帰るだけだし、ゆっくりと過ごしていれば大丈夫のはずだ。
「ん?」
ケータイを見てみると、香里さんからメールが届いてた。
内容を見てみると、冷蔵庫にある飲み物が栄養ドリンクを含めて無くなってしまったと。
つか栄養ドリンクもか。昨日買ったばかりなのに、どうしてもう無くなったんだ?
でも確かに牛乳とか賞味期限が切れてたから、買いに行かないとな。
「どうしたの?」
「いや、昨日買い忘れた飲み物を買った方がいいんじゃないかって香里さんから」
「じゃああたしも行こうか? 今日の幸一だと、少し不安だし。それに幸ちゃんの事も気になるし」
「ああ、ありがとう」
いつもは俺を嫌ってる幼馴染だけど、こういう時は本当に助かる存在になってくれる。
「俺も行こうか? 今のお前だと不安だしな。それにその幸ちゃんと言う子がどんな美少女か気になるし」
「お前は帰れ」
「なんでだ!?」
お前の場合は下心が見え見えだからだよ。この変態が。
鞄を持って教室を出ようとしたら、また香里さんからメールが来た。
『なるべく早めに帰ってきてください』
……? 何かあったのか?
とりあえず、早くスーパーで飲み物を買ってきて帰るとしよう。
「ただいまー」
真里菜と洋介と一緒にスーパーに行ったおかげで、外での不幸は特に訪れずに買い物を早く終わらせる事が出来た。つか、洋介は来るなっていっただろうが。
香里さんに言われた通り早く帰ってこれた俺たちが、中に入ると同時に俺の懐に幸が飛び込んできた。
「おっと……どうした、幸?」
「………………」
尋ねてみたけど、返事が返ってこなかった。
「ほう、その子が幸ちゃんか。ほらほらそんなリア充なんかより俺の懐に飛び込んで――」
「あんたは黙りなさい!」
「げべらっ!」
なんか後ろで軽いコントを二人がやっているけど、そんなのは気にせずに俺は幸に聞いてみる。
「なんかあったのか?」
「………………(……抱いて、下さい)」




