あいつは俺の事をどう思っているのだろうか
俺は今忙しい。
ドラセナからのお願いでフリードのパーティに行くのだが………
その前にドラセナに会いに行かなくちゃならん。
預かった箱の開け方が分からないからな。
コンコン、
………?あいつこの時間に来いと言ってなかったか?
もう一度ノックする。しかし、返事はない。嫌な感じがするな。
とりあえず、ドアノブを握り―
カチャッ、
おかしい、ノックに反応しないのに扉が開いてる。
部屋を出るときは鍵を閉めるのが基本だ。
あいつは慎重な奴のはず。
なのに、鍵もかけずに出かけるって言うのは違和感がある。
そこで見たものは―
「?!」
ベッドの上で紐で手足を拘束されているドラセナだった。
呼吸はしてるみたいだから恐らく気絶してるだけだろう。
なるほどな。だから俺に任せたのか。
あの時に俺のダメなところをはっきりと言ってくれた。
自分の出来ないことは誰かに頼る。
きっと本当の友はドラセナみたいな奴の事言うんだと今更気付いた。
君は僕を友と思ってくれるかな。
とりあえず拘束を外して―
「………ぅう……」
「ドラセナ、大丈夫か?起きれるか?」
「ん………、ロイエルか………うん、目が覚めてきた」
「襲撃されたのか?」
「うん、そうだね。相手は……」
「もういなかったが、恐らくフリードで間違いないな。君はマーガレットの近くにいたことは周知の事実でマーガレット以外に特に交流もなかった。ところで起き上がれそうか?」
「無理ですね。フラフラしますし、服の内側がすごく痛いです」
くそ!同じ学生だというのに何でそんな事が出来る!
「……納得いかないって顔してるね」
「あぁ、同じ学生であろう?なぜここまでできるのかわからない」
「でしょうね。ロイエルは人の心には疎いみたいだ」
「………気にしてることをはっきりと言ってくれるな。俺が逆上すると思わなかったのか」
「思わないですね。そんな人にはマーガレットさん頼みませんよ。あの日からロイエルの評価が変わってきていた。それは信頼に値する人です」
……そうか、君は本当に俺の事を見ていてくれたんだな。
ふいに、自分の頬に雫が流れているのが分かった。
―嬉しいな―
そうか、デイジーの時でもここまで感じたことがなかった。
「ロイエル?なぜ泣いているんですか」
「ふふ、ドラセナ。これから君の事を友と言っても良いかな」
「あぁー、僕も友達だと思っています。ロイエルがいいというのなら」
「ありがとう」
「…………ところでこの箱の事なのだが」
そう、ドラセナから数日前に預かったこの箱を空けるが事が出来なかった。
ドラセナが預けてくれたのだがマーガレットさんなら開けれると思うと言っていた。
一応、空け方を聞いておこうと思う。
「あぁ、これはある物語の小物を実物にしたものなんですよ。下側を上に向けて三回叩くと鍵が開くんです。閉めたら鍵が締まるので。」
「わかった。覚えておく」
そう言って箱をしまう。なるほどな、ここに重要なものがあるのか。
ふむ、パーティ会場までの馬車の中で確認しよう。
「すいません、限界みたいです。マーガレットさんの事をお願いします」
あぁ、親友よ。任せろ。
君の為にフリードと向き合おう。
かつての友だった奴を止めるために。
ヤンデレ物が書きたいです!ノクタで書きたいです!
ですが、こっちもしっりと執筆しますの引き続き宜しくお願いします。
同じ名前で投稿しますのでよろしければそちらも読んでいただけると嬉しいです。
明日までには投稿してると思います。完結後、なろうでも別視点になりますが投稿の予定です。