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twin love  作者: 夢遥
3/3

twin love

 香川に付き合えないと、言ったものの、内心、香川と琉聖にドキドキしている自分がいて、気持ちがわからなくなりかけていた桃香ー。


 でも、突然、香川にキスをされて琉聖に目撃されてしまった桃香だったがー。


琉聖の態度にも変化が表れ、桃香の恋の行方はー!?

告白しておいて、違う男の子とキスしてるところを見られるなんて……。琉聖君に、どう思われただろうー。


「あ、あの。ち、違うの……。こ、これは、香川君が……」


 あたしは、慌てて説明しようとしたけど、上手く言葉が出ない。


「ごめんー、高瀬から聞いて、様子を見にきただけでー。邪魔するつもりはないから……。あと、高瀬から鞄、預かってきた」


 琉聖君は、冷静な態度で、あたしに鞄を渡した。


「あ、ありがとう……」


 あたしが、鞄を受け取ると、琉聖君は保健室を出て行った。


「……」


 琉聖君にとっては、あたしが誰とキスしてようと、気にもとめてくれないのー?


 朝陽さんがいるからー?





 翌日の朝は、珍しく、教室に一番のりで登校した。


 昨夜は、なかなか眠れず、結局は朝になっちゃった……。


 琉聖君、きっと、誤解してるかもしれない。

 でも、誤解していたとしても、琉聖君には関係ないことかも知れない……。

 そんなことを思っていると、琉聖君が教室に入ってきた。


「琉聖君。おはよう……」


 まだ、誰もいない教室で、あたしは、勇気を出して挨拶をした。


「……おはよ」


 琉聖君は、すぐにあたしから逸らした。


 え……?


 いつもなら、もう少し会話があるのに、今日はそれがない。


 会話がないまま、その後、ちらほらとみんなが登校して来た。


 昨日、保健室では、あたしがキスしていたって、普通だったのに……。

 琉聖君が、話があるって言うのに、いつまでも逃げているから、怒ってるのー?


「桃香、おはよー」


 いつの間にか、由羽が教室に来ていた。


「おはよー、由羽」


「どうしたの?ぼーとしてー。まだ、具合悪い?」


「ううん。具合の方は大丈夫なんだけど……」


 あたしは、横に座っている琉聖君をチラッと見る。


『どうしたの?何かあったの?』


 あたしが、琉聖君を気にしていたものだから、由羽が小声で聞いてきた。


「由羽、ちょっと来て!」


 席で話すのも気まずくて、あたしは由羽を廊下へ連れ出した。



 そして、昨日のことと琉聖君の態度のことを話した。


「一番の問題は、香川君とキスしたことかもねー」


「え……」


「だって、自分に告白した相手が、他の男の子とキスしているところを目撃したんだよ?動揺もするんじゃないかなー」


「……」


 由羽が言っていることが本当だとしたら、どうして、昨日は,あんなに冷静だったんだろう?今日は、あの態度だしー。


 あたしが、告白したから、少しは意識してくれていたのかな?





 琉聖君の様子がおかしいまま、2、3日が過ぎていった。


 今朝は、いい天気だったのに、帰りは厚い雲に覆われて、雨がしとしとと、降り出していた。


「傘、忘れた……」


 窓の外を眺めながら、立ち往生していた。


「桃香。一緒に帰らないか?」


 香川君が、あたしのところ来た。


「ごめんー。由羽と帰るから……」


 あたしは、チラッと由羽を見た。


「ごめん!桃香ー。今日、バイトが入っちゃって、一緒に帰れないの」


 由羽は、両手を合わせて謝った。


 傘に入れてもらおうと思ったのにー。


「帰ろうぜ」


 まだ、返事もしていないのに、香川君に腕を掴まれた。


「ちょ、ちょっと、待って!」


 あたしは、困った顔で、香川君の手を払いのけようとした時だった。


「やめろよ。宮崎が困ってるだろー」


 隣の席で帰りの支度をしていた琉聖君が、あたしの肩を抱いて香川君から離れさせた。


「お前には、関係ないだろ?」

 香川君は、ムッととしながら、琉聖君を睨みつけた。


「関係あるー。俺と帰る約束したから……。行こう、宮崎!」


 琉聖君は、あたしの手を引いて、教室を出た。


「あのー。琉聖君、嘘までついて助けてくれて、ありがとう……」


 あたしは、素直にお礼を言う。


「……別に、嘘ついたわけじゃないから」


「え?」


「本当に一緒に帰らないか?」

 琉聖君に、真っすぐな瞳で見つもられて、あたしは小さく頷くことしかできなかった。



 しとしと雨が降る中、琉聖君の傘で、肩を並べながら歩いて行く。


「宮崎ー。端っこすぎると、肩が濡れるぞ」


 琉聖君が、あたしの肩を抱いて引き寄せた。


 ドキンドキン……


 どうしよう、ドキドキが止まらない。聞こえちゃうよー。


 心臓の音が、雨の音で消されればいいのにー。


 香川君にもドキドキして、自分の気持ちがわからなくなったけど、今ならわかる……。


 安心するようなドキドキ感が琉聖君にはある。


 やっぱり、琉聖君が好き……。


「こんなところ、朝陽さんに見られたら……、勘違いされちゃうね」


 あたしは、ぎこちなく苦笑いをする。


「勘違いされても、俺は構わないけどー」


 琉聖君の言葉に、あたしは、思わず振り向いた。


「美玲とは、るー。俺と帰る約束したから……。行こう、宮崎!」


 琉聖君は、あたしの手を引いて、教室を出た。


「あのー。琉聖君、嘘までついて助けてくれて、ありがとう……」


 あたしは、素直にお礼を言う。


「……別に、嘘ついたわけじゃないから」


「え?」


「本当に一緒に帰らないか?」


 琉聖君に、真っすぐな瞳で見つもられて、あたしは小さく頷くことしかできなかった。



 しとしと雨が降る中、琉聖君の傘で、肩を並べながら歩いて行く。


「宮崎ー。端っこすぎると、肩が濡れるぞ」


 琉聖君が、あたしの肩を抱いて引き寄せた。


 ドキンドキン……


 どうしよう、ドキドキが止まらない。聞こえちゃうよー。


 心臓の音が、雨の音で消されればいいのにー。


 香川君にもドキドキして、自分の気持ちがわからなくなったけど、今ならわかる……。


 安心するようなドキドキ感が琉聖君にはある。


 やっぱり、琉聖君が好き……。


「こんなところ、朝陽さんに見られたら……、勘違いされちゃうね」


 あたしは、ぎこちなく苦笑いをする。


「勘違いされても、俺は構わないけどー」


 琉聖君の言葉に、あたしは、思わず振り向いた。


「美玲とは、ただの幼なじみだから。それに、あいつには、他校に彼氏もいるし」


 琉聖君は、他人事のようにあたしにそう言った。


 ただの幼なじみ……。

本当に、そう思ってたのー?

琉聖君の方は本当は……。



「い、一緒にいることが多いから、てっきり、朝陽さんと付き合っているのかと思ってた……」


「つい、最近まで、彼氏とケンカしていて、相談にのってたから、一緒にいることが多くなっていたのかも」



「宮崎こそ、俺に告っといて、香川とキスしてたけど、あいつとはどうなんだよ……?」


 琉聖君は急に、ムッとした顔で言う。


「どうって……。無理やりキスされただけで、香川君とは何でもない……。どうして、そんな機嫌悪い顔するのー?」


 この2、3日も、そうだったけど、これじゃ、まるで……。


「何だか、ヤキモチ、妬いてるみたい……」


 あたしは、ボソッと呟いた。


「……!?」


 あたしの言葉に少し、驚いた琉聖君の横顔が、何だか照れてるように見えた。


「本当に妬いてるの……?」


 琉聖君は、あたしの方を向くと、照れた顔で黙って頷いた。


「……!!」


 あたしは、驚いて持っていた鞄を落としそうになってしまった


「保健室では、冷静に保っていたけど……。本当は、ショックとあいつへのヤキモチで一杯になってた」


 琉聖君は、苦笑いをした後、


「あいつと寄りを戻したなら、俺に告ったのは、気の迷いなんじゃないのかって、そう思ったら……、宮崎に素っ気ない態度をとってた……」


 琉聖君は、今まで想っていたことを全部打ち明けた。


「……」


 琉聖君の話を聞いて、あたしの胸がキュンとする。


「ごめんー、独りでヤキモチ妬いて」


「ううん……」


 琉聖君に、ヤキモチ妬いてもらっていたなんて、何だか嬉しい。


 ちょと、待ってー。ヤキモチを妬いているってことは、琉聖君もあたしのこと……?


「まだ、告白の返事が有効なら、今からでも、返事してもいいかなー?」


「……!!うん」


 眼鏡の奥で、琉聖君の真剣な瞳が、あたしを覗き込む。


「俺も、宮崎のことが好きだ!俺と付き合ってくれないか?」


 琉聖君の返事に、あたしは、胸が熱くなった。


「もちろん、喜んでー!あはは……告白の返事なのに、何だか、琉聖君があたしに告ったみたいな形になってるね」


 あたしは、思わず笑ってしまった。


「そうだな」


 琉聖君も、つられて笑い出した。


 それから、琉聖君は、あたしの顔をもう一度、覗き込んだ。


 ドキンドキン……。


 そんなに見つめられたら、何だか、こっちが恥ずかしくなってしまう。


「桃香ー」


 琉聖君に名前で呼ばれて、あたしの心臓は、ますます速くなる。


 琉聖君は、ゆっくりと、あたしの唇にキスをした。


 琉聖君のほのかなミントの味がして、あたしは、ぼーとなってしまった。


「何だよ。ボケッとしてー。そんなに、あいつのキスの方が良かったのか?」


 急に、琉聖君に聞かれて、あたしは、慌ててブンブン左右に首を振った。


「そ、そんなことないよー。香川君とは2回目のキスだったけど……」


「ふーん。2回目ねー」


 あたしは、言ってから自分の言葉にハッとして慌てて口を抑えた。


「で、でも。あの時は、小学生だったしー。したことには入らないよ……」


 あたしは、自分に言い聞かせるように言った。


「じゃあ、これで、今ままでの、あいつとのキスはチャラな」


 そう言って、琉聖君は傘を傾けると、周りの人達に気づかれないように、何度もあたしに優しいキスをしたー。

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