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荒野の絆 その3

黒いフードを被り背中に二本のライフルを背負った男。葉巻をくわえたガタイの良いその男がスモーキーガンナーだった。顔はフードでよく見えない。




[なかなかの腕前の様だな。その図体が物語ってるぜ]レオ・バレッタはその出で立ちに彼の腕を感じた。



[そうですね。その体形では目立ちますよね]ピートはボスコを放さなかった。[随分な警備だな。ザット30か?宜しい。私の腕前を披露してさしあげよう。特別サービスだ]フードを捲り、葉巻を投げ飛ばす。葉巻が宙に舞うのを見上げながら、背中に背負ったライフルに手をかける。




[危ない!ピート!ボスコ!伏せろ!]レオは、横に飛び、地面を転がりながら二人の上に覆い被さる。





ダウン!ダウン!ダウン!



耳を破壊するような激しい銃声が辺りを包む。暫くの静寂の後、ダダダダッと警備が倒れる。





[クックックッ。急所は外しておいた。サア、早くボスコを引き渡すんだ。早く手当てしないと連中の命が無いぞ][………わかった!ピート。手錠を外せ!ボスコを釈放するんだ。早く!][わかりました。サアどうぞ。スモーキーガンナーさん]




[レオ・バレッタ。この前の借りは返したぞ。次、ふざけた真似をしてみろ。次はオマエだ!]






スモーキーガンナーはボスコをアジトへ連れ帰った。




[レオさん。大丈夫ですか?お怪我は?][………完敗だ。あのライフルを構えるモーションが見えなかった。チキショー!早打ちなら自信があったんだが………][あれは見えなくて当たり前です。真空波ですから。つまりあのライフルは全く火を吹いてない。構えるモーションのみで打ち倒しましたから][………真空波?奴の構えはそんな早いのか?][そうです。ザット計算しましたけど、僕らがあの場で勝てた確率はほぼ0パーセント。限りなく0に近い1です。そんな事より、今は護衛の方々の手当てを][そうだな。ミサトが心配だが、とりあえず帰ったら作戦会議だ][そうですね。僕は保安所に連絡をします。レオさんは、傷の手当てを]






そんな話しは知らない場所でミサトは連中のアジトに変装して捜査をする準備をしていた。





[さて、どんな格好が良いかね?あまり目立たない格好で潜入となると…………お色気かね?]




ミサトは髪を上で束ね、淡い紫のドレスに着替えた。盗聴器を髪の中に隠し、監視カメラを小さなピンクのポーチに忍ばせる。




彼らのアジトは深い谷の底にあった。




ミサトは一人降りていく。




[警備はザット10人か?交替を見計らって、誘うか]




[ちょっとミサトさん。待ちなよ]林の中から声がした。[お前はいつかの…………][そうさ。レオ・バレッタに頼まれて後をつけてきた。奴の相棒、虎のチャンクだ][で、何の用だい?][あんたには借があってな。あの時助けて貰った。俺の目は赤外線ゴーグルになっているのさ。それによるとだな、警備が手薄なのは逆方向だ。つまり、この場所は厳重なのさ。何かがあるんだろうよ。俺は外から見守るから。あんたの誘導をする。ホラよ。通信機だ。これで連絡を取り合う。どうだ?組まないか?][ありがたいね。貰っとくよ。これで貸し借りは無いよ。アタイは、借りを作る性じゃ無くてね][アア。わかってるよ。あんたはレオ・バレッタの昔の相方に似ている。俺達は昔、チームを組んでいたのさ。奴に会うまではな。今もこの大陸にいるのか知らんが。ショットガンナー。奴が俺達の絆を根こそぎ刈り取った][よく喋る虎だねえ。アタイは関係無いよ。その相方とは][ナニ。歳をとって水臭くなっただけだ][一応、覚えておくけど、今回の任務には関係無いからね。ジャー行って来るよ。チャンク]





レオ・バレッタ。すまない。つい昔の話を思い出してしまうな。あの剣 美里に会うと。何故かあの子とマリアを重ねてしまうな。レオ。お前がミサトを頼むと俺に頼んだ理由がやっとわかったぜ。もう失いたく無いもんな。お前が愛した相方を。





[ナア、虎!応答しろ!今、現場に着いたよ。どこから入れば良い?][ン?アア。すまん。エーット…………もう少しで交替だ。今、替わりが向かっている。分析すると………あの高台にいる警備が良い。接触しろ][わかった。今行く。後は任せてくれ。中に入ったらまた指示を][了解。マリ………いや、ミサト]






続く

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