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9 ジュストの秘密2


J) 「そこからずっと、街にいた頃は彼女と仲良く過ごしてたさ。成長を見守るだけで精一杯だった僕は、好意を持ってたけど伝えられなかった。それが今少しだけ心残りなんだ。」


A) 「そんな秘密があったのね。」


J) 「ああ。人間は命が妖精に比べて短いから、彼女もあっという間に一人の大人の女性になって、結婚して。彼女にそっくりな子供を、僕は街で見かけて驚いたんだ。最後もろくに挨拶をせずに、あの町を離れてしまったんだ…。」


A) 「ええ!」


J) 「まあ、そんなこともあるよ。」



 日差しが燦爛としていたが、いつの間にか淡い黄蘗色となって土草を照らしている。ぽかぽかとした地の上を、冷えた空気を含んだ風が偶に靡く。気持ちの良い心地で、アドリアナは自然とそこに寝そべっていた。意図せず話に花を咲かせているリリアンとジェイクは、思い出に想いを馳せていた。





A) 「じゃあ、ジェイクにとって、この地は第二の故郷ってことになるの?」


J) 「うーん。正確には巡り巡ってここに辿り着いているから。故郷がどこかわかんないや。でもここはリリアンもいて、僕の気の合う仲間たちもいるから、故郷みたいに心があったまる地ではあるよ。」


L) 「そうね。私も故郷ではないけれど、ここに巡ってきて安心しているの。ジェイクだけじゃなくて周りの木々も温かい精神を持っていて、私たちを受け入れてくれたわ。」


A) 「私も、今日ここに来たけど、なんか初めてな気がしなかったの。ずっと小さい頃、それか夢の中か、もしかしたら前世?で、ここに来たことがあるような…。そんな感じがして。」


J) 「夢さ、きっと。」


A) 「そうかな?」

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