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美青年の正体は王子様でした 05
「女将、貴方には色々と世話になった。この御恩は絶対に忘れない」
「いいんだよ。それより今度は客として来ておくれ」
いつもように女将が明るく笑いながら言った。
「君にも世話になったな」
名残惜しいが今日で彼ともお別れ。少ししんみりな気持ちでステラは青年を見る。なんだかんだでこの数日、色々あったけれどこれはこれでいい思い出になった。
「そういや、兄さんはどこの人だい?その恰好からしてこの辺りじゃ見かけないけど」
「ああ、そう言えばまだ自己紹介をしていなかったな。私は──」
すると、その時だった。
ドドドドドツと遠くの方から、馬の足音が聞こえてきて複数人の男たちがこちらに向かってくる。男たちは眩い銀の鎧を身に着けており、その姿はどこかの兵士に見えた。そして、青年の姿に気づき全員その場で跪く。
「陛下!」
(へ、陛下‥‥?)
口をポカンとさせステラは目を丸くする。
「ちょっと兄さん、あんた一体何者なんだい!?」
これには流石の女将も驚きを隠せない。
「申し遅れてすまない。私はハイゼ・ヴァン・ローレライ──。ローレライ王国の王子だ」




