表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/195

第75話 首輪好きの変態美少女が言葉に詰まっています

「じゃあ、そろそろ帰りましょうか」

「そうだな。行くぞ、ブヒ丸」


 ブ、ブヒ丸ー?

 なめてんのか、コラ!

 今まで散々我慢してきたが、もう耐えられない。

   

「おい! 黙って聞いてれば、さっきからずっと不名誉な名で呼びやがって。この際ハッキリ言わせて貰うがな、お前だって普通の人間と大して変わらないんだからな。その俺をブヒ丸と呼ぶなら、今後アンタをメス豚と呼ばせて貰う」

 ふー。すっきりした。

 これでやっと鬱憤が……


 あー。しまった。

 ついつい本音が外へと出てしまった。

 くっそ。今までコツコツと積み上げてきたモノが一瞬でパーに。

 ホント、最悪だ。きっとめっちゃ怒ってるだろうな。

 

 あ、あれ?

 何だか想像していたのとだいぶ違う光景が広がっているぞ。なんじゃ、こりゃ。

 俺はてっきり怒ってるとばかり思っていたが、先輩がなぜか頬に手を当て恍惚の表情を浮かべている。

 一体、どうなってんだ?

  

「あの様子がおかしいですが、どうしたんですか?」

「いい……いいぞ、ブヒ丸。体がゾクゾクする」

 

 えー。ちょっと待て。

 まさか、コイツ。悪口を言われて快感を感じてるんじゃないだろうな?

 いや。そんなバカな。先輩に限って隠れドМな訳がない。

 きっと、何かの偶然が重なってこうなったんだ。

 あまり深く考えないようにしよう。

 


「ボーっとしてないで早く行きましょう。風が出てきましたから」

「あ、ああ」

 ようやく二人並んで歩き始めるも、しばらくすると先輩が何の前触れもなく足を止める。

  

 え?いきなりどうした?

 もしや、疲れたのか?

  

「先輩、しんどいのは分かりますが、頑張って下さい。あとちょっとで町が見えてくるでしょうから」

「いや。私は疲れたのではない。実はお前に頼みたい事があるんだ」


 なんだ、だからストップしたのか。

 なら、さっさと話を聞いてしまおう。どうせ、大して時間もかからんだろうしな。

 

「分かりました。遠慮なく喋ってください」

「う、うむ。では、単刀直入に言わせて貰う。もしお前が良ければでいいのだが、もう一度だけめ、め……」

 勢いよく話し始めたかと思いきや、先輩が顔を赤らめ言葉に詰まる。


 おい。突然何だってんだよ。

 照れる理由がサッパリ分からんぞ。


「どうしたんですか? どんな頼みでも笑いませんから楽な気持ちで話して下さい」

「そ、そうだな。リラックス、リラックス。オッケー。大丈夫だ、さあ、行こう。お前が良ければでいいのだが、そ、その、もう一度だけめ、め……」

「は、はい? もっと大きい声で言って下さい」

「くっ、くー。もういい……頼みとやらはなかった事にしてくれー」

 先輩が叫びながら、町の方向に全速力で走り出す。


 


  

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ