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第33話 私とお風呂に入りましょう

 さあ、風呂だ、風呂。疲れを癒すぞ。

 それから幸い厄介な住人達と遭遇する事はなく、無事大浴場前へと到着する。


 男湯は左で女湯は右。やっぱ湯のれんがあると便利だな。

 さっそく脱衣所へ足を踏み入れた後、脱いだ服をカゴに入れ、腰にタオルを巻いた。

 そしてすぐさま浴室につながるドアを開け放つ。


 おっ。しょっぱなから湯気が凄いな。

 前が全然見えない。確か昨日はここまでひどくなかったハズだが。

 どうなってんだ?まっ、いいか。とりあえず奥へと進む。

 

 にしても、このひのき風呂はいつ見ても気分がいいな。

 何よりもまず広くて開放的だし、浴槽の正面にある窓からは外の景色を一望する事も出来る。

 加えてシャワー台も右手前と奥に三つずつあるし、風呂イスも置いてあるのだから言う事はない。

 正に完璧だ。よーし。行くぞ。

 そのまま体を洗い、いよいよ湯船に浸かる。

 

 

 ふー。キッモチイイ。今日あった悲惨な出来事をすべて忘れられるかもしれない。

 ああ。極楽極楽。快感の最中、突如脱衣所の扉が開く音が耳に入ってくる。


 お、おい。こら、どういう事だ?

 もしや、女子の誰かがやって来たんじゃないだろうな?

 いや、まさか。ありえる訳がない。きっと何かの間違いだ。

 湯で顔を洗おうとした次の瞬間、勢いよく浴室のドアが開く。

 

 なにー。さっきのは空耳じゃなかったのか!

 にしても、誰が?湯気のせいで顔すら分かりゃしない。

 くっそ。足は見えてるのになんて歯がゆいんだ。


「すざくさん、こんにちは。ついにお風呂場まできちゃいました」

 この声は何となく、赤月っぽい感じがする。

 阿呆が。強心臓にも程があるぞ。


「おい、赤月。何のつもりだ?」

「え? 声だけで分かったんですか? さっすがご主人様!」

 バカヤロー。そんな事はどうでもいいんだよ。

 早く質問に答えろ。

 

「なぜお前はここへ? 男湯である事は理解してるだろ」

「はい。ですが……もう気持ちを抑えられなくて。たまらず」

 まじか……

 コイツは本気で混浴するつもりなのか?

 そりゃ、俺も男だ。少しは女の子と入ってみたい思いはある。

 だが、年頃の男女が一緒に入浴なんてしたら事故が起きるのは間違いないぞ。

 断固として拒否しなければ。

 

「残念だが、それは出来ない」

「どうしてですか?」

 

 どうしてですかじゃないわ!

 ちょっと考えれば分かるだろうが。


「あのな。むやみやたらに――」

「あ。扉を開け放っしにしていたら、湯気がちょっとだけ少なくなってきましたよ」

 ホントだ。心なしか視界がクリーンになった気がする。

 なかなかやるな。ハッハッハッハッ。

 ってちっがーう!


「お前は人の話を聞く気があるのか? 何回も言うが――」

「さあ、そろそろ行きますか」

「おーい! 何考えてんだ。ただちに止まれ!」

「ルンルンルン。ルンルンルン」

 


  

 


 

 



 


 

 



 



 


  




 




 

 

 




 


 

 

 




 

 


 

 

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