第28話 C子は女王様気質だから気を付けるのだぞ
「助かります。さっそく情報願います」
「うむ。では、ワシの隣にいた子についてだが」
はいはい。A子の事ね。
「彼女は一のB組に所属している花崎永遠、十六歳だ。学業成績優秀で一学期は無遅刻無欠席だったとある。担当教官によれば性格が少し生意気な反面、根は優しいのだそうだ。よろしく頼む」
まるで俺とは真逆だな。こちとら四月だけで……
あー。止めた、止めた。思い出したくもない。
「続けて隣にいた子が一ーCに所属している麻宮ナナだ。学業優秀で常に成績は上位。話によると性格が少しシャイだが、まじめでしっかりしているのだそうだ。よって何か困った事があったら、真っ先に頼るといいだろう」
何だよ、あいつも優等生か。
なんか嫌だな。馬鹿な俺が完全に浮きそうだ。
せめてC子くらいはアホであってほしい所だが。
「そしていよいよ最後の生徒についてだが、彼女は二のAに所属している星名まゆりだ。魔法師としての能力に優れ、学業も優秀な成績を収めている」
まじか……
険悪な関係となってしまった上に先輩とあっちゃ余計に話しづらいぞ。
はー。もはや、頭がいいか悪いかなんてどうでもいいわ。
「ただ、性格が少々女王様気質であると書かれている。なるべく機嫌を損ねぬよう頼むぞ」
おいおい。何だ、そりゃ。
まさか、調教なんてされないだろうな。
何だかいっそう怖くなってきたぞ。
「以上だ。他に聞きたい事はあるか?」
トホホ。今後の事を考えるとはてしなく不安だ。
一体、共同生活はどうなってしまうんだろうか?
悩みは尽きないが、現時点で気にし過ぎてもしょうがない。
とりあえず赤月の事でも教えて貰うとするか。
「じゃあ一つだけいいですか?」
「ああ」
「赤月もえこについての情報を下さい」
「分かった。しばし時間をくれ」
それから待つ事約数分弱。
「おーい、待たせたな」
「いえいえ」
「さっそく伝達するぞ」
「はい」
「赤月もえこ君は一のAに所属している十五歳の女子生徒だ。もともとの魔力値が高く、魔法師としての資質は十分。一方で勉学に関しても優秀な成績を残している。間違いなく、一学年の中で屈指の存在だ。加えて性格も人懐っこく、男女間の人望も厚いと記されている」
どうやら天然娘はかなりの人気者らしいな。なんとなく分かる気がする。
ただ、ブラックなジョークを飛ばしたり、からかい好きな所が難点だが。
「ありがとうございました。何だか心がスッキリしました」
「そうか。喜んで貰えたのなら、ワシも嬉しい。また何かあったら頼ってくれ。じっくり話を聞く。それと明日から学校再開だ。遅刻せぬようにな」
「はい」
そのまま会話は終了し、程なく二階の自室へと戻る。
が、いつもと変わらずに奥へ進むと今正に着替えを行っている麻宮ナナと目が合う。




