第3話 「『減速度』」
「あーあ、あっけないなぁ・・・仮にも時間を操るなんてかっこいい能力を持っているのに。僕にも不可能だよ、そんな時間を操るなんて」
少年の目の前には息絶えた2人人間が無造作に置いてあった。さっきまで生きていたのが嘘のようにぐったりとしている。
「さて・・・」
少年は笑顔を浮かべ、この2人の人間を操る準備をする。
『操作円舞』。少年のその能力は操る力。発動条件はまず、相手に触れる。そして自分の持ち物、なんでもいい、少年はナイフを使っていたようだが、そのナイフで傷をつける。自分が確かに触れたという証を残すのだ。
「これで準備OK。あとは僕の力で・・・」
手をかざす。しかしその腕は次の瞬間になくなっていた。
「え・・・?」
「『減速度』」
近くにいたのは真っ黒な衣服を纏う少年。容姿は『操作円舞』の少年と同じぐらい。小学生ぐらいである。
能力名をつぶやいた彼の声はとても小学生とは思えないドスの利いた声であった。
「な、な、な・・・!」
腕から血が吹き出る。止まらない。その血の量に少年は驚いて何もできなくなる。
「お前か、操作系統の能力者はァ!」
「ひっ・・・」
「迷惑してんだよねぇー、こっちもよぉおお!」
真っ黒な少年が消える。そして次の瞬間には真っ黒な少年の腕が『操作円舞』の少年の心臓を貫いていた。
「がっ・・・」
「チッ・・・つまんねぇな」
『操作円舞』の少年はそこで倒れる。
「てめぇみたいな裏切り者もどきがいるから俺らみたいな『光』を持つ裏切り者の存在が世の中にばれそうになるんだろうが」
真っ黒な少年はまた『減速度』と呟きその場から消える。
〇
能力者である『希望の光』の数は次々と減っていった。
その数は1年で約半数になっていた。絶望的、ロボットの侵攻もどんどん進んでいく。
そして絶望的であるこの状況もさらに絶望へと進んでいく。
この話は少し短めです。
一応サブタイトルはその話の中にあった会話からとっているつもりです。
次回は遅くなるかもしれません。
ではまた次回。




