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parallels  作者: 核子
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7/11

接触

「・・・すみません。」

昼食を食べたラーメン屋を出て直ぐの事だった。

事務服姿の女性とぶつかってしまった。

「あ、いや、私もよそ見をしてたんで・・・失礼。」

落とした財布を拾いながら顔を上げると、既に彼女は居なくなっていた。

広がった長財布をたたもうとした時、1枚の紙切れが挟まっていた。


『あなたの時代は何処?』


走り書きされた1行を見たとき、思わず周りを見回した。

これは・・・私の意識が時空ジャンプした事を知っている人間が存在する証しである。

しかも、監視されている可能性がある・・・。


ここに来てから、もう3週間目になろうとしている。

もう一度やり直すチャンスを貰ったつもりだった私に、現実が突きつけられた瞬間だった。


先ずは彼女を探して真相を聞き出す必要が有ると考えた私は、記憶に残った事務服を手掛かりに探し始めたのだが・・・



目的の制服は近隣の会社に無い事が分かった5日目の夕食時であった。


「多重人格障害者の犯罪が横行している・・・」

テレビから流れている言葉に耳が反応した。

ニュースでは、未来に起こる重大犯罪を予言しながら、その犯罪を防止する為に起こしている犯罪だと容疑者が語っているとの事・・・。

「これもメディアの影響かしら・・・」

妻にしてみれば、その程度にしか思えないのかもしれない。


そもそも、多重人格と言う精神疾患は、現実逃避の産物との考え方が定着している。

非現実的な「意識エネルギーの流れ込み」などとは誰も考えて居ない。


メッセージの彼女と再会したのは、翌週の月曜日の朝だった・・・。



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