体力作り
私用で長らく放置していて申し訳ありませんでした。それと、今回は各期間が短かったので短めとなっています。
あれから、着替えさせたカナリアの髪を整えたりするのにそこそこの時間がかかってしまい、朝食を食べに行けたのは10:00をまわってからだった。
「おはようございます。お父様」
「おはようございます。お義父さん」
「うむ、昨日は楽しめたかい?」
「はい、楽しかったです!!」
カナリアが元気よく答える。
「そうか、でもあまり夜更かしをしてはいけないよ。肌に悪いからね」
「わかりました、お父様。これからは気をつけます」
「うむ、カエサル君も体調には気をつけてくれよ」
「はい、分かってます。お義父さん」
俺たちが楽しく会話を楽しんでいるのと、カグヤさんが声をかけてくる。
「カエサル様、コーヒーをお持ちいたしましょうか?」
「カグヤさん、おはようございます。それと、コーヒーはよろしくお願いします」
「承りました。では、今からお持ちいたしますので、しばらくお待ちください」
そう言ってから姿を消した。
「あっ、そうだ。カグヤ、カエサル君とカナリアの食事を持ってきてくれ。軽いものでいいから」
「わかりました。パンを少しばかり持ってきます」
「ああ、それで構わないよ」
本当にどうやって聞いてるのかがきになるな。後で聞いてみるか?
「カエサル様、コーヒーをお持ちしました。それと、その質問にはお答えしかねます」
早いな。それとまた心を読まれた。
「いえ、ですから心を読んでるのではなく顔に出てます」
「いや、今さっき顔を見ていなかったよな」
「…………」
「そこで無言にならないでください」
「さて、では私は屋敷の掃除に戻りますので食事が終わったらお呼びください」
そう言って、すぐに消えてしまった。色々言われるのを避けようとしたのだろう。
「カエサル、早く食べましょう」
「そうだな」
公式チートキャラってことで気にしない方向で行こう。答えてくれそうにないからな。
それから数分で軽めの朝食を食べ終わった。
「カグヤ、食器を片ずけてくれ」
「畏まりました、旦那様」
カグヤさんが現れすぐに食器を片ずけ洗いに行った。
「そうだ、カエサル君。ライゼンは正午くらいにここに来るそうだよ」
「そうですか、お義父さん。ならその間書庫を見させてもらってもいいですか?」
「構わんよ。書庫への案内は」
「それなら、大丈夫です。昨日、カナリアに案内してもらいましたから」
「そうか、それでどんな本を読みたいのだ?」
「魔法の詠唱の乗った本が読みたいです。家にはそういった物が少ないので」
「ああ、そうだな。詠唱を知らなければ魔法は使えないからな。ならば構わんよ」
「ありがとうございます」
「礼はいらんよ。将来の息子のためだからな。あと、気に入ったものは持って帰ってもらって構わんよ」
「いいんですか?」
「ああ、カナリアはカエサル君に教えてもらうのだろうからな」
「そういうことなら頑張って覚えないといけませんね」
「ああ、頑張ってくれ」
「分かりました。では、書庫の方に行ってきます」
俺は部屋なら出て、書庫の方に向かおうとすると
「お父様、私も行ってきてもいいですか?」
「構わんが、2人とも正午には戻ってくるのだぞ」
「「分かりました」」
それから、2人で書庫の方に向かう。
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それから、1時間半ほど書庫の中を探し昨日から気になっていた本を数冊持ちリビングの方に戻る。本を探す1時間半の間にカナリアがわからない文法などを教えたりもした。語学の勉強を前々からやっていたので、本の内容はよくわかる。難しい語句などは辞書があったためすぐに分かった。
「カエサルなんか楽しそうね」
「ああ、うちの書庫はあんなに広くないからな」
「そう。私の家の書庫が広いのはお姉様のせいよ。お姉様に魔法の才があったからありとあらゆる魔法の本を集めたのよ」
「そうだったのか。それなら、せいじゃなくておかげじゃないのか?」
「せいよ。だってお姉様が出来たのは水魔法のみなのだから。他は全く使えないわ」
「そうなのか、まあ、1つの属性しか使えなくも帝級まで使えればすごい方だと思うけどな」
この世界の魔法は下から初級、中級、上級、最上級、王級、帝級、神級となっている。なので、カナリアの姉は上から2番目。まあ、今神級の魔法が使えるものはいないから実質上の1番強い魔法が使えるということだ。
「そうよ、でもそのせいで私は何の魔法も使えないと知った時の周りの反応がすごく酷かったのよ」
ああ、そうか。姉があんなに魔法が使えるなら見たいな奴か。
「まあ、カナリアはカナリアだし。魔法が使えなくても別に恥じることではないぞ」
「そうよね。それに、今は魔法も使えるもの」
「そうだな。いつか姉を超えるような魔法使いになって周りを見返してやればいいんだよ」
「そうね。なら、頑張らなきゃ」
「そうだな。俺も頑張らないとな」
「あっ、カエサル。そろそろ正午になりそうよ」
「やばいな。急ぐか」
俺たちは少し急ぎ足でリビングの方に向かっていく。
「おお、カエサル君。戻ってきたね。ちょうどライゼンもきたところだよ」
「おう、カエサル。楽しめたか?」
「はい、お父様。楽しめました。カナリアともとても仲良くなれました」
「そうか、それと手に持っている本はなんだ?」
「お義父さんが貸してくれまして」
「お義父さん!?」
「ああ、私のことだよ。カエサル君とは気があってね、あまり堅苦しいのも嫌いだし、将来私の息子ともなるのだからいいだろう」
「そうか、まあ別にいいか。それで、なんの本なんだ?」
「魔法の詠唱が載っている本です。うちにはあまりありませんから」
「そうか、言えば買ったのに」
「いいさ。親友の息子で将来の娘の夫ともなるのだからな。本の一つや二つ貸してやるさ」
「そうか、ありがとなジーク」
「いいよ、ライゼン」
「旦那様、食事の用意ができましたが持って来ましょうか?」
「おっと、もうそんな時間だったな。では、持ってきてくれ。ライゼンもそれでいいか?」
「ああ、元から昼はこっちで食ってくるつもりだったのだしな」
「そうか、では皆の分を持ってきてくれ」
「畏まりました。ただいまお持ちします」
カグヤさんが、そう言って消えた。
「カグヤのことだ。すぐに用意が済むだろう。座って待っておくとするか」
「そうだな」
俺たちは椅子に座り食事の用意を待っていると1分くらいで食事が運ばれてくる。
「では、私は仕事に戻りますので食事が終わり次第お呼びください」
「ああ」
それからは、会話をしながら楽しく食事を楽しんだ。
「じゃあ、ジークまた来る」
「ああ、来てくれ。カナリアもカエサル君をかなり気に入ったみたいだからな」
「ああ、近いうちに来るよ」
お父様達がそんな会話をしているとカナリアが俺に話しかけてきた。
「カエサル、次はいつ来るの?」
「分からないな。でも早いうちには必ず行く」
「うん、分かった。なるべく早く来てね」
「ああ、約束だ」
「うん、約束。破ったら怒るから」
「大丈夫だよ。なるべく早めにこれるようにお父様を説得するから」
「おーい、カエサルそろそろ帰るぞ」
お父様が声をかけてくる。
「はい、分かりました。しゃあ、カナリアまた」
「うん、カエサルまたね」
カナリアに別れを告げ馬車へと向かう。
「カエサル、カナリアと何を話していたんだ」
「なるべく早めに会いに行くと約束していたんです」
「そうか、なら早めに来るとするか」
「はい、よろしくお願いします。お父様」
「分かった。だが、家に帰ったら剣の練習を真面目にやるのだぞ」
「はい、分かっています」
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それから馬車に揺られること3時間ほどで、家に到着する。
「カエサル、始めるから動きやすい服に着替えてこい」
「分かりました」
俺はメイドが用意していた服装に着替えた。
「着替えてきました」
「そうか、ではまず素振りからだ」
「素振りですか?」
「ああ、そうだ。魔法と違い剣は体力作りからやるものだ。だから、まずは素振りと走り込みを1日一定数やることから始める。異論はないな?」
「はい、ありません」
「では、始めろ」
それから、素振りをある程度やらされた後に体力の続く限り走り込みをやらされた。
「そこまでだな」
「はぁはぁ、分かりました」
「うむ、かなり体力があるな。では、明日からは少し量を増やしつつやるとするか」
まだ、量が増えるのか。
「ああ、そうだ。それと明日からは筋トレも追加する。まあ、とは言っても子供のうちからあまりやると成長に影響するから、少しやるめでやるが」
「はい、分かりました」
「うむ、では、今日は風呂と食事を済ませたらすぐに寝ることだ。疲れを明日に残すでないぞ。それと、筋肉痛は回復を補助する魔法のみを使い、直接治す魔法は使わないこと、よいな?」
ああ、よくあるやつか。補助する魔法だと俺じゃあ使えないから、お母様にかけてもらうか。
「はい、分かりました」
それからは風呂と食事を済ませ回復補助の魔法をかけてもらうようにお母様に頼み、部屋に戻るとすぐに眠りに落ちた。
ブックマーク登録、評価を下さった方々ありがとうございます。まさか、こんなに総合評価が行くとは思っていなかったので、とても嬉しいです。これからもこの作品をよろしくお願いします。
感想を書いて下さった截那様ありがとうございます。
次回は明日の18:00に投稿できるように頑張ります。