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釣り竿一本で異世界海域を攻略する! 津波の女神が相棒になったけど、俺だけ冒険者ランクEなんですが!?  作者: かず斉入道


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第98話 津波の正体は、古代の海魔獣!?(1)

 巨大な波の中心から、黒い影が浮かび上がった。


 俺たちの目に最初に見えたのは、巨大な角!


 次に、青黒い甲殻!


 そして、海面を覆い尽くすほどの大きな身体……


 その姿は、巨大な海竜に似ていた。


 しかし、背中には珊瑚のような突起が並び、身体の表面には古代文字のような模様が刻まれている。


 頭部には、三叉の槍の紋章……


 そして、巨大な目が、俺を見下ろした。


『……鍵を持つ者よ』


 相手の声が、俺の耳へと響く。


 俺の頭の中に直接流れ込んでくる、低く、重い声……。


『深海の門を開けよ』


「……お前が、津波を起こしているのか?」


『我は、門を守るもの』


「質問に答えろ!」


 俺は竿を握りしめた。


「この町を襲うつもりなのか!?」


『門が開かれれば、海は戻る』


「何を言ってるんだ……?」


 海竜は、ゆっくりと首をもたげた。


『封印は崩れた。鍵は目覚めた。門を開けねば、海は滅びる』


「海が滅びる?」


 意味がわからない。


 だが、嘘をついているようにも見えなかった。


 そのとき、キュモポレイアが叫んだ。


「新作! そいつの言葉を信じてはならぬ!」


 俺は振り返った。


「どういうことだ!?」


「そいつは古代神殿の守護者――いや、守護者だったものじゃ!」


「だったもの?」


 女神の表情が苦しげに歪んだ。


「本来、海底神殿には、海流を制御する古代装置があった。その装置を守るために造られたのが、あの海魔獣じゃ」


「じゃあ、どうして町を襲うんだ?」


「装置が暴走しておるのじゃ!」


 キュモポレイアは、海竜を見つめた。


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