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「はあっ!」

 俺が放った蹴りが大型犬くらい大きいアリの魔物を弾きとばす。

次々に迫るアリ達はいくら倒そうとも数が衰える事はない、レベルはもう何度も上がっているそれでもステータスを見る暇はなく、眼前に迫ったアリをまた1匹倒す。後ろからの攻撃も【見切り】のおかげでかわす事が出来てはいるし肉体的な疲れは殆どないが、精神的な疲れはある。


 こんな状況になった原因と自分の阿保さに内心で溜息をつき、その原因を思い出す。


□■□■□■□■□■□■□


「なんだ、コレ?」

掲示板を見た、次の日、ログインしてすぐに【気配察知】に反応があった、場所は俺が拠点にしている洞窟の奥の地下からだ、洞窟の地面へと耳をつける、微かに金属と金属を擦り合わせる泣き声のようなものが聞こえる、気のせいかとも思ったが【気配察知】にはそれから何度も反応がある。


「やっぱり、地下に何かいるのか?」


 気になり地面を掘っていく。

 2m程掘った辺りで急に土が硬くなった。

 岩のようにも見えるがコレは土だ、だがまるで無理矢理、溶かされてまた固められたような感じがする。

 5分間、殴り続けるとようやく穴が空いた、瞬間俺が乗っていた足場も崩れそのまま落ちる。


「おわっ!」


 落ちた場所は高さ3m、横幅は5mくらいの1本道となかなかに狭い。

 上に戻ろうとしても生憎5m以上も跳躍出来るスキルなんて持ってない、三角飛びの出来る獣人ならまだ脱出の可能性はあっただろうが。

 どちらにしても、地上へ出るにはこの道が外へ繋がっていることを信じて歩いた方がいい。

 リーフウルフの肉や水もある、水は6Lと少し少ないので心許ないが、森の木に生えていた甘い匂いが強いみずみずしい果物もある。


 とりあえず、出発の前にスキルレベルを確認する。

 

【体術】LV12→18

【気配察知】LV2→5

【隠密】LV3→8

【投擲】LV2→4

【調薬】LV1→7

【見切り】LV3


 全体的にスキルレベルが上がっている、【体術】なんかも上がっているのでそういえば初心者狩りのころから確認する事を忘れていたなとおもう。


 さて、出発しよう。

 まず、この地下の洞窟?のような場所は日が当たらないにも関わらず淡く光っている。

 とりあえず【気配察知】を使いながら進んでいく、心なしかいつもより緊張しているせいか、【気配察知】感覚が鋭くなっている感じがする。

 10分程歩いた所ふと思いつく。


(この狭い場所だと、大群で来られたら俊敏特化の俺には不利だな、攻撃は多少避けられると思う、がいつまでも避けつづけられる訳じゃないそれに、さっきから上から目線で言っているが俺より、強い魔物がいないとは限らない。)


 カーブのような曲がり角で【気配察知】に反応がある数は1つ。

 とりあえず様子を見るとして、【隠密】を使い様子を伺う。

 アリ...?通常より非常に大きさアリ?が俺が木で採ったものと同じ果物を頭にあるハサミ?のような場所で器用に運んでいる。

 とりあえず、奇襲を仕掛けてみるただ甲羅に覆われていないのは頭のだけで、他は全部覆われている...あの間接は何故普通に動かせているのだろう?


 考え事を止めスローに見えるアリへ頭を狙って思いっきり拳を振るう、

 グチャ そんな嫌悪感がまるだしになるような音を残して光の粒子へとなり消えるしかも運んでいた果物まで潰してしまい体から非常に甘ったるい匂いが染みつく。


 手は虫の体液、体は甘ったるい匂いとべとべとの汁、最悪だ!早く地上へでて川で体を洗い流したい気持ち悪い。

 水で洗い流すのは、もったいないので止めた。もう今度から虫系の魔物は【投擲】で戦おう、そうしよう。

 

 とりあえず探索を続ける。

 このアリの巣のような場所は妙にクネクネしている。

 アリの巣っぽいが何か意味があるのだろうか。そんな事を考えつつも【気配察知】は行っているしマスク付きローブにはポケットも付いていたのでそこに石も入れてあり、いつでも【投擲】出来るように準備してある。

 ローブは汚れてしまうがこの際四の五の言ってられない、洗えばいい話何だから。

 気配は全く感じないまま1時間が過ぎる、さすがに我慢出来なくなってしまい水を使い体を洗ってしまう残りは4L程一日少なくとも1Lは摂らなければ酷く喉が渇くので今日も含めて後4日のうちに脱出すると決意する、こんな所までリアルにするとは運営は何考えてるんだ?


 またあれから8時間以上がたったメニューで確認すれば20時過ぎ一体どこまで此処は続いているんだ?肉を食べると喉が渇くので果物を食べるまた2時間程歩いたら次は眠くなってきた、このまま行動するのも集中力がきれて危険、このまま眠るのも襲われるかもしれないので危険、どちらも危険ならせめて長く行動できるようにするため眠る一様ローブを被り【隠密】も使用して、年のため回復薬をアイテムボックスから2つ出して眠る


 翌朝?予想に反して襲撃は行われ無かった、また俺は歩き始める、なぜかアリが一匹足りともでて来ない。

 もしかして一匹しかいないのか?違うこんなに大きなもの一匹で使うにしては大き過ぎるし、最初に【気配察知】で捕らえた気配はもっと多かった。

イロイロ考えながら歩いている間にまた今日も夜になる、水は後2日分、全くアリが現れない事はとてもおかしいが閉ざされた場所にいて疲れがいつも以上に溜まっているのかもしれない。全く考える気分にもなれずにそのまま眠る。


 今日はすこぶる機嫌と体調がいい。

 できれば今日中にこんな所は脱出したい、体調がいいおかげか頭の中でグチャグチャしていた事がすっきりしている気がする。

 まず、この広さはおかしいアリ達がいると仮定して何かしてきたとする。

 その場合俺を閉じ込める目的があるとして見張られていると考えるべきだろう。

 それが【隠密】を使ってか、【気配察知】の範囲を理解していてその中に入らないようにしているかはわからないが。

 だが、まだ閉じ込められている確証もないので目印を地面へ書くことにする、見張りがいるとも限らないし、体で隠すようにしながら目印を作る。

 

 それからまた歩き出す、1時間たって目印を発見しそれを 見て確信する。

 行き止まりのはずの壁の下から目印として書いた星マークが半分程突き出していた。

 もう、わかったがアリ達は数が少ない代わりにぐるぐる同じ場所を回らせて俺を衰弱させる事が狙いだったということか、恐らく俺が通った道に壁を作ったり、逆に穴を空けたりするという地味な方法だったんだろう、だが地味なので少ない数しか仲間がいないとばれる事を計算に入れてないとは所詮アリか!

 

 俺は偽の壁を30秒程で破壊する。

 

 目の前に居たのは50を越えるアリの大群、土が崩れる音と共に後ろには追加で20程のアリが現れる。


「嘘だろ....」


 馬鹿は俺でした。


□■□■□■□■□■□■□■□■


 此処で冒頭に戻る、逃げる暇もないままに、アリの大群の挟み打ちと戦う。

 本来スピードタイプの俺では狭い場所では不利その上敵が選んだ戦いかたは物量作戦だろう。

 しかも、頭に的確に攻撃を当てなければ今の物攻じゃ他の部位には殆どダメージも通らない、【体術】なんてスキルはあるが言ってしまえばこれも物攻が上がっただけで、本当に【体術】かと言われれば首を傾けざるをえない。今まで勝てて居たのは圧倒てきなステータスのおかげだ、少し自分よりステータスが上の敵が現れればあっさり負けるだろう。


 いや、ステータスが俺より低い敵にも負けるかもしれない、何も本気で悩む必要はない所詮はゲームだ、それでも寝不足になってまで夏休みの課題をサービス開始前までに終わらせたんだ、できれば本気でゲームをやりたい。


 そんな(謎の)決意と共に景色は暗転した。俺が始めて(ゲーム内で)殺された敵はアリの大群だった。





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