第206話
その後の食事も賑やかに進み、おかわりを繰り返し食べている。
食事が終わった人は冷蔵庫に入っているケーキを食べながら食後の休憩をしていた。
「肉野菜炒めを食べたけど、いつもと違う味だったわね、あれはサラが作ったの?甘辛い味付けで美味しかったわ」
「おう!コチュジャンってやつを使ってみたんだよ、うまく出来てただろ?」
サラがどうだ、というようにこちらに言ってきた。
「美味しかったわね、白米が進む味ね」
「そうだろ?それにしてもインターネットは便利だよな、色々な料理のレシピが出てきて試したくなるよ」
イルの作った【たくあん】もそうだが、サラもインターネットで料理のレシピを調べてそれを作る事にハマっており、家に無い調味料や食材を日本に買いに行って料理を作り食事に出してきたりもしている。
「使い方を覚えるとインターネットは便利よね」
そんな話をしていると、配信を終了してケーキを食べているマリが、
「そういえば配信のコメントに『日本にもある料理ばっかりだね』とか『ラキナ特有の料理は無いの?』ってコメントがあったんだけど何かあるかな?」
と質問してきた。
私は考えながら、
「えーっと、そうね。アルタニヤ王国は私の影響もあるんだけど、結構日本の料理に似ている物が広まってて珍しい物は無いわね、だからと言って他の国に何かあるかというと、地球と違ってこっちの世界は料理があまり発展していないから煮る、焼くがメインで地球には無い珍しい料理ってほとんど無いのよね」
と答えてから、
「あるとすれば日本には無い食材や香辛料があるって所かしらね、似てても味が違ったり食べられない物とかもあるからね。あとはダンジョンの食材も低階層の食材は地球でも出回っているけど、低階層以外は食材になる部位を持ち帰るより別の素材の方が高価だからって事で食材になる部位は持ち帰らない事が多いみたいだから、そういった食材の調理法とかは知られていないかもね」
そう補足した。
「なるほどね〜」
それを聞いてマリはケーキを食べながら、そうだったのかといった感じで相槌を打っていた。
サラの方は何かを考えているようで腕を組んで「う〜ん」と唸っている。
「サラ、どうしたの?」
「いや、俺はよくインターネットで日本の料理を調べているけど、逆にこっちの食材の使い方とかを紹介してあげると喜ばれるのかなと思ってな」
サラの言葉になるほどと思った。
確かに地球とラキナで行き来が盛んになって来て、地球の人でラキナの食材に興味を持つ人が出てきているかもしれない。
実際にこうやって地球側の食材に興味を持っているサラがいるのだから。
「喜ばれると思うわよ、サラが日本の料理や食材に興味を持つように、日本の人たちもアルタニヤ王国の料理や食材に興味を持っているだろうし」
「そっか、ならこっちの食材を使った料理の紹介を投稿してみるかな」
のちに、サラが投稿した食材紹介や料理紹介の影響で、今まで捨てられていたダンジョン食材の価値が上がっていくのだが、それはまた別の話。




