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狂人ですが何か  作者: 紅葉 咲
国の発展
44/61

電気

咲 「いろいろやってたら投稿するの忘れてた」


狂人 「そうかい」


咲 「この頃どうだい?」


狂人 「男風呂に入ろうとしたら国民全員から止められた」


咲 「・・・可哀そうに」

私:「・・・・・あるぇ? これってもしかして・・・・」


小屋の隅でコンビニから持ってきた日用品を整理していたら、面白いものが出てきた


嬉しいな。小躍りでもしようか?


ガチャッ


日向:「あれ? 直子お姉ちゃんどうしたの?」


私が面白いものを持ちながら踊りだそうとすると、日向ちゃんが入ってきた


・・・もう少しで頭が変な人だと思われるところだった


私:「あら日向ちゃんじゃない? どうしたの?」


日向:「『鬼ごっこ』が終わったからちょっと休むの。あたいはみんなより体力ないから」


私:「そうなの? まぁこの国の『鬼ごっこ』はきついからね~」


この国はゾンビから逃げるため『鬼ごっこ』を訓練の中に入れている


はたから見たら遊んでるようにしか見えないけどね


日向:「ほんとにだよ~。 守兄ちゃんと心和姉ちゃん本気で追いかけてくるんだから・・・」


私:「いやいや、ちゃんと手ぇ抜いてるよ。特に心和ちゃんの方は」


守はどうだか知らないが、心和ちゃんは結構足が速い方だと私は思っている


日向:「そうかな~・・・。 って、だから直子お姉ちゃんは何してんのよ」


私:「ありゃ、ごまかせなかったか~」


ごまかす気なんてさらさらなかったけど


日向:「あたいをただの子供と思わないでよね」


私:「はいはい。日向ちゃんは賢いでちゅね~」


日向:「もうっ。 いいから何を見つけたのか言いなさい~」


私:「はいはい。 これよこれ」


私は日向ちゃんにその『面白いもの』を見せた


日向:「・・・・? 何これ?」


私:「・・・・そうよねぇ。まだ6歳だから分からないよねぇ~」


日向:「バカにするなぁ!」


怒鳴られた。可愛い


私:「これは『太陽光ライト』よ」


日向:「たいようこうらいと?」


私:「そう、ここに黒い部分あるでしょ? ここにおひさまを当てるとなんとライトがつくのだ!!」


日向:「それってすごいの?」


私:「すごいわよ~。 そうねぇ・・・・、夜でも暗くなくなるのよ!!」


日向:「うわ~! 電気みたいだね!!」


私:「いやこれ電気なのよ~?」


??:「すごーい! これが電気なんだ~!!」


日向ちゃんと私以外の声が小屋にこだまする


私:「そうよ~。 これが電気なのよ~」


いつの間にか私の後ろには、


国王:「さて、どこでこれを見つけたんだい直子?」


国王が立っていた・・・・


わざわざ扉からではなく小屋の窓から入ってきたみたい


私:「えっとほら、2日前にコンビニに行ったじゃない?」


国王:「そうだね。行ったね。荷物重くて大変だったね。直子が」


私:「そうそうその日その日。今でも恨んでるからね? ・・・んでその荷物整理してたらこれが出て来たのよ」


私は調達役じゃないのに・・・


国王:「ふ~ん。ペン型ライトか・・・。ほかにも何個かあった?」


私:「いんや。まだ探してないよ」


国王:「じゃぁ2人で探そっか」


日向:「あたいも探す!」


あぁ、日向ちゃんもいたねそういえば


国王:「分かった。じゃぁこの緑色と似た細長いやつを見つけてね?」


日向:「は~い!」


私:「は~い!」


日向ちゃんのように返事をしたら国王が寒い目で見て来た


納得がいかないなぁ





*****






国王:「これくらいかな? まだありそうなんだけど・・・」


直子:「18個もあったんだからいいじゃない」


日向:「あたいが一番見つけたよね!」


国王は6個


私が8個


日向ちゃんは4個


フフッ。私が一番たくさん見つけたようね


国王:「あぁあと、太陽光ライトの他に手回し充電ライトもあったから合計22個だね」


国王 6+4=10


越された・・・・


直子:「手回し充電ライトもあったの?」


気持ちを切り替えて国王に問う


日向:「てまわしじゅうでんライト?」


国王:「この出っ張りをグルグル回すと明かりがつくんだよ~」


日向:「おおう!!すごい!!」


直子:「あんまり勢いよく回すと壊れちゃうからね」


私は一応日向ちゃんにくぎを刺しておく


もし壊れたら大変だ


国王:「とりあえず、心和ちゃん。会議を開きたいんだけど?」


心和:「分かりました。ただちにここへ各班のリーダーを呼んでまいります」


国王が呼ぶと扉からスルリと心和ちゃんが現れた


全く気配を感じなかったんだけど・・・


国王:「だからそんなに堅苦しくしないでって・・・。もう行っちゃったか」


直子:「心和ちゃんってあれだね、なんか執事みたいだね。私の偏見だけど」


国王:「『偏見』っていうより『変見』だね」


直子:「うわ酷い・・・」


日向:「あっ、じゃぁあたい幸子ちゃんとか呼んでくるね!!」


国王:「はいよ~」


直子:「行ってらっしゃいね」


国王:「子供は元気だねぇ」


小屋の中には私と国王だけが残った


狭い空間で国王と2人きり。そして誰も見ていない


・・・ちょうどいいかな?


直子:「・・・ねぇ国王?」


国王:「なんだい?」


国王がこっちに体ごと向ける


直子:「国王ってこの国の王さまよね?」


国王:「自分で僕を国王って呼んでおいて何言ってんのさ」


直子:「じゃぁさ」


私は国王に近づき


直子:「『国王』の女は『王女』になるのよね?」


国王を押し倒した


国王は案外簡単に倒れてくれた


国王:「あっ、確かにそうだね」


国王は私に馬乗りにされていながらも普通に言葉を返してきた


直子:「知らなかったの?」


国王:「知ってた」


・・・本当に、我らが国王は訳が分からない


直子:「・・・・・そう」


私は国王の顔に自分の顔を近づけさせながら言葉をはなつ


直子:「私ね、結婚するなら玉の輿がいいな~って思ってたのよ」


国王:「そうですね」


即答


直子:「だから、どう?」


私は国王の頭を抱え込むように手をまわした


国王:「そうだねぇ・・・」


国王は考えている振りをしている。何故だか私にはそれが分かった


国王:「まだ死にたくないし、残念ながら二次元以外興味ないんだよね~」


直子:「ダウト」


国王:「Exactly(そのとおりだ)


直子:「まったく、こんな場面でもふざけるのね」


逆に感心だわ


国王:「いやいや、二次元は嘘だとしても死にたくないはあながち間違ってないよ」


直子:「・・・・心和ちゃんね」


国王:「何で心和ちゃんが出て来たのさ」


直子:「あれ?」


私にはそれ以外考えられないのだけれども?


国王:「直子の知らない子だよ」


直子:「そうなの?」


国王:「うん。僕がもしその子以外の事キスでもするなら僕を殺そうとしてくるよ」


直子:「怖っ!?」


国王:「いやいや可愛いもんだよ? それに『幼馴染のかわいい女の子』を怖がるなんて僕には出来ないね」


直子:「そうなの?」


こんな狂った人にも幼馴染がいるというのに私にはいないのね・・・


国王:「そうだよ。・・・まったく。それにしても僕を誘惑して国での地位を築こうとは、とんでもない女を国民にしたなぁ僕も」


直子:「怖い?」


国王:「頼もし過ぎて気分最高だよ」


直子:「フフッ。私も今は気分最高よ」


国王:「はいはい。さて、そろそろ心和ちゃんが人を連れてくるからどいてね」


直子:「はぁい」


私はおとなしく国王の上から体をどけた


直子:「国王」


国王:「なんだい?」


直子:「確かに国の地位もいいけど、国王をただの欲望で食べちゃうのもありだと思います」


これは、本心だ


国王:「なしだよ」


だが、相手にされなかった


振られちゃったな~。グスン





*****






心和:「それでは、会議で決まったことの報告書(仮)を読み上げます


・ライトは基本的に持ち出し禁止。


・持ち出す際には国王と伊藤か私、心和に使う用途を説明し了承を得ること


・太陽光ライトは5個門近くに、7個は見晴らし(ジャングルジム)に、3個は小屋に、3個は風呂場に設置します


・手回しライトは2個を国内見回り役に、2個は予備にします


・ライトを手に入れたからと言って夜に『外』の散策は禁止


・ライトを壊したものはご飯2日抜き


・・・・これでいいですか?」


美里:「異議なし」 人探し役 リーダー


伊藤:「異議なし」 子供面倒見役 リーダー


守:「異議なし」  畑仕事役 リーダー


私:「異議なし」  国の食糧、お風呂、国周辺見回し役(国の何でも役) リーダー


国王:「異議なし」 国王


私を含め全員が会議の最終結果に賛同した


心和:「全員異議なしでこの 第7回 国会議 を終了させます。なお、この結果をそれぞれの持ち場の人たちに説明してください。なお、あとで正式な報告書が回りますのでそちらで間違いがないか確認をお願いします」


国王:「それでは、解散!!」


国王の言葉でぞろぞろと小屋から各リーダーが出ていく


直子:「心和ちゃん。ちょっと来て~」


その中で私は心和ちゃんを呼んだ


心和:「? なんですか?」


直子:「いいからいいから」


私は小屋の裏まで心和ちゃんを呼び、こっそりと面白いことを心和ちゃんに教えた


直子:「国王には『幼馴染のかわいい女の子』がいるらしいわよ? 心和ちゃん、聞いたことある?」


心和:「!?」


直子:「しかもその幼馴染、国王が他の女とかかわるのを良しとしないのよ~」


心和:「・・・・・・・」


直子:「もしかしたら国王、その子とすでにキスまで」


心和:「すみません。スコシ用事が出来たので・・・」


直子:「あらそう? ごめんね呼んじゃったりして」


心和:「いえいえ、もしまたそのような情報が入りましたら即刻私に教えてくださいね。では」


直子:「はぁい♪ いってらっしゃ~い♪」


心和ちゃんは急いで小屋の中に入って行った


国王:『あっ、心和ちゃんおかえり。どこに・・・・・ってどうしたの?』


小屋の中から国王の声がする


心和:『国王、スコシオハナシガアリマス』


国王:『ダッシュ!!』


心和:『国王、ナンデニゲルンデスカ』


扉が閉まる音がした


国王:『誰かー!! 心和ちゃんが何故かキレてるから助けてー!!』


国王は小屋に閉じ込められたらしい


私:「フフッ。私を振った罰ですよ~♪」









まぁ、諦めませんけどね

咲 「狂人ってほとんど国王って呼ばれてるね」


狂人 「男どもは普通に名前で呼んでるよ」


咲 「名前ね~」


狂人 「何さ?」


咲 「ちゃんとした名前欲しいかい?」


狂人 「いらない。めんどくさくなりそうだから」


咲 「そう?」


狂人 「そう」




咲 「次回、非日常!!」


狂人 「非日常?」


咲 「まぁ、国の日常だね」


狂人 「じゃぁそれサブタイトルにしようよ・・・」


咲 「それでは次回を」


咲&狂人 「お楽しみに~!!」

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