ぷろろーぐ・3
咲) 『国の発展』 始まるよ!
??:「あら、こんにちわ。珍しいわね、こんな所で人に会うなんて。見周りはやっぱり大切ね」
町から命からがら逃げ出してきある5人は、体力を回復させるために休んでいた
そんなとき、不思議な女に出会った
??:「私? 私は『前田 美里』。近くの『国』で見周りの役目を担ってるわ」
その不思議な女はあの平和だった世界で偶然出会ったかのように自己紹介をした
5人は国という言葉に驚いた
5人の中からリーダーであろう男が本当に国なんてあるのかと言った
美里:「あるわよ。ここから、そうねぇ・・・10~15分ぐらい歩いたら公園があるんだけど・・・そうそう『秘密要塞型遊び場所・東第3公園』よ。え?そんな公園知らない?まぁ町から離れてるし仕方ないかな?」
『秘密要塞型遊び場所・東第3公園』。そんな公園、隣町からきた5人は当然知らない
美里:「う~ん。まぁそろそろお昼だし、収穫もあったから今日はもう撤収しますか」
そう言いながら美里は首にかけていたホイッスルらしきものを鳴らした
5人は焦った。そんな事をしたら奴らが音でこちらにやってくるかもしれないからだ
??:「美里姉ちゃん! もう帰るの? 今日は早いね!」
だが現れたのは年端もいかない少年だけだった
美里:「えぇ。この人たちを国に案内しなくちゃいけないからね」
??:「そうなんだ~。あっ、おれ『五十嵐 真』!よろしくな!」
その少年は自分の名を名乗り、笑った
なぜ、この世界でこんなに良い笑顔が出来るのだろうか?
5人はその笑顔とても狂っているように感じた
美里:「そういえば勇人は?」
真:「兄ちゃんはそこで一匹化け物がいたから倒しにいったよ!」
美里:「そうなの? ここまで化け物が来るのは珍しいわね・・・・。あっ、ごめんなさいね?あなた達の事無視する形になっちゃって」
不意1人が何故こんな所に少年がいるのかと疑問を美里にぶつけた
美里:「ん? あ~、そのこと? いや私も反対はしたのよ? でも人が少ないし、経験も積ませなきゃいけないってことで押し切られちゃってねぇ・・・」
返って来た答えはどこか食い違っていた
真:「おれだってくにのためになにかしたかったんだもん」
美里:「はいはい。当人もこんな調子だからね。っと、勇人が来たわね」
勇人:「おい。少し早くねぇ・・・。なるほど、まだ無事な奴らが残ってたのか」
真がきた方向からツルハシをもった男が現れた
身長は高く、170は越えているだろう
重力に逆らって天に伸びている髪の毛(アホ毛)が印象的だ
美里:「えぇ。だから早く国に帰ろうかとね」
勇人:「そうかい。じゃぁさっさと帰るか」
美里:「その前に、化け物は倒したのよね?」
勇人:「当たり前だろ。このツルハシの血が見えねぇのか?」
そういいながらツルハシを高くあげる
美里:「他に化け物はいた?」
勇人:「見たかぎり俺が倒した奴だけだ」
美里:「そう。じゃぁ国に帰りましょうか」
真:「帰ろー!!」
勇人:「はいはい。ほら、お前らもボーッとしてねぇで行くぞ」
*****
美里:「見えて来たわね・・・。ほら、あそこの塀があるのが私たちの国よ」
勇人:「最初はただの公園だったが、今じゃ20人以上があそこで暮らしているんだ」
勇人はどこか誇らしげに言う
真:「あれ、誰かこっち来たよ?」
公園の門が開き、中から1人の女が美里達に走り寄ってくる
??:「お~い! お帰りー!! 今日は早かったね~!!」
勇人:「伊藤か」
伊藤:「あれ、新しい人?」
真:「おう! 美里姉ちゃんが見つけたんだぜ!」
伊藤:「あっ、そうなの? お手柄じゃない美里!」
美里:「そう? というかどうして『外』に?」
伊藤:「あぁ、幸子ちゃんが勇人くんが帰ってくるって言いだしたからお迎えにね」
美里:「そうなの? 門は開けっぱなし?」
伊藤:「うん。ちょうど手の空いてた綾さんに見張りしてもらってるよ」
勇人:「そうか。じゃぁさっさと『国』に戻んねぇと遅いって文句言われんな」
真:「じゃぁ早くもどろ!」
美里:「あっ、コラ勝手に・・・。全く、元気なんだから」
勇人:「ガキはあれぐらいがちょうどいいんだよ」
美里:「あんたはお気楽よね。じゃぁ、私たちも早く行きましょうか」
そういいながら、美里と勇人は真が入って行った門をくぐった
伊藤もそれに続いて門をくぐろうとしたが、何かを思い出したかのように後ろの5人に笑いかけた
伊藤:「あっ、そうだ! 皆さんようこそ! ここは狂った人々が暮らす国!
その名も『バビロン』!!
私たちは皆様を歓迎致します!!」
咲) どんな所でも自分は平和に暮らしたいですなぁ・・・