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広場の絶頂、星条旗の陥落

「……ッ、はぁ、はぁ……! 見てよ、この最高に**『覇権的ヘゲモニー』**な輝きを! 金日成広場の石畳の上に、僕の『巨大な質量』から溢れ出した絶望の飛沫が、今! 国家の威信を革命的蹂躙マリアージュしようとしてるんだぁぁぁぁっ!!」


僕は叫んだ。第4部完結。平壌の心臓部、かつて軍事パレードが大地を揺らしたこの広場は、今やラングレー(CIA本部)が1960年代にラオスで行った**『秘密戦争』**の如く、地図から消されるべき「毒の沼」と化していた。


「あはっ……あはははは! 凄いよ、ミスター・CIA! 1961年にドミニカ共和国のトルヒーヨを暗殺し、2003年にイラクで『存在しない大量破壊兵器』をでっち上げた君たちの手腕が、今! 僕という一個体の粘膜を通じて、この国に**『真実の民主化カタストロフ』**をもたらしたんだぁぁぁ!! メシウマ(地獄味)すぎて、脳の側坐核が核分裂を起こしそうだぜぇぇぇ!!」


僕は、広場の中央にそびえ立つ壇上に登った。周囲には、僕を追ってきた「エイズ・タトゥー」の信者たち数万人が、泡を吹き、重なり合い、肉の絨毯を形成している。


かつてCIAがベトナム戦争下で、黄金の三角地帯ゴールデン・トライアングルの麻薬取引に関与し、兵士たちの静脈を毒で満たしたように(1960-70年代)。あるいは、80年代にニカラグアの反政府軍「コントラ」の資金源として、自国の黒人居住区にクラック・コカインを流入させた疑いがあるように(ダーク・アライアンス事件)。


今、平壌の民は、僕が精製した「ビンカ」と、母さん(Asset No.000)から受け継いだ「エイズ・ウイルス」によって、思考能力を完全に去勢されていた。


「いいかい、自由を愛するラングレーの皆さん! 1975年のチャーチ委員会で暴かれた数々の暗殺計画や人体実験は、この日のための『予行演習』だったんだねぇ!! これぞまさに、究極の**『構造調整リストラクチャリング』**だぁぁぁ!!」


僕は、自らのテポドン・マグナムを、天に向かって誇らしげに突き出した。

脳内の無線は、最高潮のノイズを撒き散らしている。

『Asset No.001. 臨界点に到達。……全データを転送し、自己崩壊セルフ・デストラクトを開始せよ。君の犠牲は、ワシントンの利益として永遠に記録される』


「あはははは! 了解だよ、ご主人様! 僕の質量が、僕の斑点が、そして僕の命そのものが、君たちが1947年の創設以来積み上げてきた**『組織的な悪意』**の、最後のワンピースになるんだねぇ!!」


僕は、広場に集まった群衆を見下ろし、最後の一滴まで自らの「毒」を放出した。

結合。

広場全体が、僕の受信する高周波と、撒き散らした結晶の粉末によって、物理的な発火現象を起こし始める。

1945年の広島や長崎を灰にした光とは違う。それは、1954年のグアテマラで、1965年のインドネシアで、何十万人の血を流して築き上げられた、**『星条旗の影』**が放つ暗黒の閃光だった。


「あはっ……あはははは! 見てよ! 自由の女神が、ガスマスクを被って、僕のマグナムを核ミサイル代わりにしてワシントンへ射精してるぅぅぅぅ!!」


視界が、青白い結晶の色に染まっていく。

平壌の街が、国家が、歴史が、CIAという巨大な機械の歯車に噛み砕かれ、一滴の「生体データ」へと凝縮されていく。

僕は、多幸感と激痛の臨界点で、自分の腕に浮かんだエイズの斑点が、空に舞う無数の「ドル紙幣」へと変わっていく幻覚を見た。


「父さん……母さん……ミスター・CIA……。地獄で、僕たちの『成果』を待っていてよ……」


広場の中心で、巨大な質量が、巨大な虚無と激突し、

平壌の夜明けは、合衆国のロジックによって永遠に閉ざされた。


第20話・完。

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