医務室にて
53話目です
ふぅ…今回もちゃんと投稿できた〜
あれからどれぐらい経ったのか…確か最後の記憶は模擬戦で大悟に1発入れたところだ、その後は体に力が入らなくなってそれで…
「そうだ!模擬戦っ…あれ?」
模擬戦の結果が気になり立ち上がろうとするが身体に力が入らず立つことが出来ない。
「模擬戦はお前の勝ちだアリス」
すると何故か自分の上からグラトニーの声がするので首だけを動かして上を見ると…
「よぉ」
そこには何故か僕の師匠のグラトニーの顔があった。
そして今更ながら僕は頭の下の硬い感触に気が付いた。
「もしかしてだけど…今膝枕なう?」
「おう膝枕なうだなう…なうってのがなんなのか知らねぇけど」
「なうってのは、て…そんな事はどうでもいいよ!」
大事なのは何故今僕はこのおっさんに膝枕をされてるのかと言うこと。
「どうせなら黒龍が良かった…てか黒龍に変わって」
だがその願いも叶わないということを知ってしまった…何故なら。
「黒龍ならそこで寝てるぞ」
「師匠…あれは寝てるって言わないよどう見ても気絶だよ…」
床で寝てるいや…目を回しながら気絶している黒龍を見て僕はそう言った。
「まぁそんな変わんねぇだろ」
「いや全然違うだろ…てかなんで黒龍は床で気絶してるの?」
「いや、お前の事を誰が膝枕するかで揉めてな…後は分かるだろ?」
つまりグラトニーは、黒龍とで誰が僕を膝枕するかで揉めてその結果グラトニーは力ずくで黒龍を黙らせたのだ。
ていうかそもそも僕が聞きたいのは何故グラトニーが僕の事を膝枕しようと思ったのかだ。
勿論僕はそんな事頼んではないしというか頼むつもりもないけど…
「グラトニーが膝枕なんて一体どういうつもり?そもそも僕にそんな趣味はないんだけど?」
「俺もお前みたいなガキに興味ねぇよ…ただ今回ばかりは仕方ねぇよ」
そう言ってグラトニーは僕の体を指さした。
(そう言えば僕の体全然動かないな〜)
そんな事を思いながら指を刺された方へ首を動かすと…
(…あぁ、そりゃ動かない訳だ)
まず片足が無い…そりゃ足に力を入れても立てないわけだ。そして上半身を見ると横腹、胸、肩に握りこぶしよりも少し大きいぐらいの穴が空いていた。
「お前あの自爆で体の中の素材ほとんど使っただろ?」
「うん、そうしないと勝てないと思ったから」
「原因はそれだな…最後の一撃の時は強引に魔力を素材にしてたから大丈夫だったみたいだが今のお前の体は魔力すらなくなって自壊しかけてたぞ」
自壊…昔考えた事はある。
体の中にある素材が全くない状態で体の部位が欠損するほどのダメージを受けたらどうなるか。
勿論部位の修復に必要な素材が無いのだから欠損した部位は治らない。
僕は最初そう思っていた、でもどうやら修復に必要な素材が無い場合魔力を素材として部位を作れるらしい。
だがその代わり修復に必要な魔力は多くそれに魔力で作った部位は時間経過で消えるようだ。
それはいま現在も失われている体の部位を見れば明らかだ。
「それでその僕の体と膝枕になんの関係が?」
まさかこれで僕の体が治るわけでもあるまいし。
「こうすればお前の体が治る」
……どうやら治るらしいです。
てかなんで膝枕をしただけで僕の体が治るの?そもそもなんで膝枕?
僕の頭に様々な疑問が浮かんだが勿論その答えなど分かるはずもない。
だが、次のグラトニーの言葉でアリスの疑問は解決解決する事になった。
「お前に今アトリエから持ってきた素材を入れてるからな…ただ今のお前の状態だとこうするしかねぇだろ?まさか片足で立たせる訳にも行かねぇし」
だったら僕をベットに寝かせて師匠はそこにある椅子でいいじゃん…そう思ったのだが
(なんか嬉しそうだな…)
あまり見せないグラトニーの表情にアリスは「まぁいいか」と、このまま膝枕される事にした。
「ていうかスルーしてたけど僕の事を錬金術で治そうとしてる?」
「それ以外に何があるんだよ?」
「いや確かにそうだけど…一応僕の体は僕が作った物扱いなんだけど」
「あぁ…ほかの錬金術士が作った物はそいつ以外の錬金術士には錬金術で干渉出来ないってやつだろ?」
コクリと僕は頷く。
そもそも錬金術は本来物を作る職業である。
僕や師匠を見てるとすっかりその事を忘れそうになるのだが本来は道具なんかを作ったりする職業だ。
勿論その中には剣や鎧といった戦いに使うものも含まれている。ではもし錬金術士がほかの錬金術師が作った物に錬金術を使えたら?
恐らく錬金術を使って敵の持っている武器を分解して元の素材に戻したり、何か戦いには役に立たないものに錬成したりするだろう。
そう言うことを防ぐために昔、名のある錬金術士が錬金魔法を改良して錬金術で作った物は本人以外の錬金術士が錬金術を使っても錬金出来ないようになっている。
ではなぜ師匠は僕が作った物である僕の身体に錬金術を使えるのかと言うと…
「まぁ経験の差だな?」
前に同じような質問をして帰ってきた答えだ。
つまりはただ単に僕と師匠では錬金術士としての経験が違うらしい。まぁ錬金術自体も珍しいくまだまだ解明されていない事もあるのだろう。それこそほかの錬金術士が作った物にも干渉出来るような裏技があったりとかするのかもしれない。
(それでもグラトニーはこの技は完璧じゃないって言ってた)
グラトニーいわく自分と近しい実力者に抵抗されるとこの技は上手くいかないらしい。
(僕も抵抗はしてみてるんだけど錬金術を止められてる気配はない)
つまりまだ僕とグラトニーには力の差があるらしい…勿論まだ僕はここで4ヶ月程しか修行をしていないしそんな短い期間で師匠を超えられるなんて思ってないけどそれでもやはり悔しい。
そんな事を思っていると顔にでていたのか師匠が苦笑いをしながら…
「そんな顔しなくてもすぐに俺を超えさせてやるからよ」
と、言ってくれた。
僕は何故か師匠のその言葉が引っかかりを覚え師匠に問かけようとした次の瞬間。
コンコンとドアのノックが鳴り響き
「いきなりごめんなさい…貴方にお願いしたい事が…え?」
「え?」
突然入って来たのは白いローブを着た女の子だった。
「ごめんなさい部屋を間違えました」
しかしローブを着た女の子はすぐさま部屋を出て行きドアを閉めてしまった。
「なんだったんだろ…」
「さぁ?ちょっと見てくるわ……あ、そうだもうお前の身体治ってるぞ」
「え?……本当だ」
そう言われて僕は自分の身体を確認してみると先程まで見るも無残な姿だった僕の身体は無くしっかり手足が動く身体に直されていた。
「ありが…ってもう居ないし」
身体を直してくれた師匠にお礼を言おうとしたがもう既に師匠はあの子を追って居なくなってしまった。
「まぁすぐ帰ってくるか…それにしてもあの子一体なんだったんだろ?なにかお願いしたい事があるって言ってたけど…」
ガチャ…
「お、噂をすれば…ぇぇ」
扉を開けて帰ってきたグラトニーを見てアリスは困惑をした。
「師匠…なんかその子目死んでない?」
「…今回は俺は何もしてねぇからな」
「プルプル…」
フードの少女は目を死なせながらプルプルと震えている。
それを見たグラトニーもどうすればいいのか分からず頭をかいている。
「とりあえず…何か食べる?」
そう言って僕は自分の体内からお菓子などを出した。
するとフードの少女は死んだ目から驚きの目に変り…
「凄い…こんなの初めて見た」
と、驚いていた。
まぁ人の体から食べ物が出てきたら普通驚くよね。
「…でもそれは要らない」
あと…普通人の体から出た食べ物なんて食べたくないよね…
僕は内心ショックを受けながらフードの少女に話しかけた。
「えっと…頼み事があるって言ってたよね?」
それを聞いたフードの少女はハッとして…
「そうだ!貴女にお願いしたい事があるんです!」
そう言ってフードの少女はいつの間に出したのか手元にあった紙を差し出してきた。
そこに書いてあったのは…
「…賢者の石?」
「そう…貴女にこの賢者の石を作って欲しいんです」
そう言ってフードの少女は頭をさげた。
さて…なんか変な事になりそうだけど大丈夫かなぁ…?
そんな事を思いながら僕はくわしく事情を聞くのだっった。
次回は大吾パートです




