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なしえるすべ
東を拳銃で撃ったとされる容疑者が警視庁の取調室にいると伝えられた。捜査一課の中で重要な位置にいる部署であるため、絶対共有を宣言されているのだ。
「白石さんはいくんですか?」
「行かないさ。いったところで今取り調べている奴は下手なんだよ。戯言をつぶやいているようにしかないんだ。頭の中で描いた映像と違えば狂ったような言い方しかないんだ。だから、行くべきじゃない。」
固定概念でしかしゃべらないこともあって彼を何度か取り調べに向かないと進言しているのだという。だが、捜査一課長は聞く耳をもたないのだ。それは一課長が選任して捜査一課に入れた人物だと噂が広まっているのだ。いずれは捜査一課長は降格を待つのみなのだが、時間の問題に過ぎない。
「今の一課長はいずれも落ちるよ。天下り先の保証なんてないんだろうがね。監察官がそろそろ証拠をかき集めてくるころだろうしね。」
「そうなんですね。少し安心しました。」
光畑は知りえないことばかりのような気がした。わかっていることもすべては知らないものだとも言えないのだろうから。伝わっていることも変化して伝わることになりえるのだろうからとなってしまっているのだろう。すべてともならないのだ。




