↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
3/3

二日目

初日の戦闘から数日。

俺は陣営の本拠地にある軍事基地に来ていた。

ここはかなり広い場所で、航空機の格納庫の数は20近くある。

端から端までは驚くほどの距離があり、移動には軍用車がつかわれる。

まぁ、それはいいんだ。


問題はこの基地にあるものの話である。

俺が戦場で愛用している武器、AWMといえば1990年ごろに英国が開発したボルトアクション式のライフルであるのは存じているだろうか。


その他にも戦場で見かけた兵器はジャベリンやXM250、M82等、最新の技術で作られた武器が使われていた。


にもかかわらずだ。そこにあったのは米軍が開発した超巨大爆撃機、Piecemaker。

B-36であった。

デカイ、デカすぎる。前世で俺が良く飛ばしていた爆撃機はB-17E。

戦略爆撃機として早いうちに開発できる機体と、その姿からあふれ出るパワーに惚れたものであるが、こいつはB-17Eが小型機に見えるサイズなのだ。異次元過ぎる。


百聞は一見にしかずとはこのことか…

写真でその巨大さは知っていたし、全長50mに翼幅70mという桁違いな数字に四重星型28気筒のレシプロエンジンを6基搭載しているとかいうまるで現実味を感じないが知っていたが...

その、目の前の巨人は物も言わぬのに圧倒的な威圧感を醸している。


だが俺が知っているB-36といえば銀色の機体のはず。しかしこの目に映るいろは黒だ。まぁ恐らくステルス性能を持たせるための塗料であろうが。


こんな巨大なもの、一度は操縦してみたいものだな。


とかいう思考が読まれていたのだろうか。後ろから聞こえた足音に振り返ると、そこにはある人物がいた。

先日グレネードによる危機から俺を救ってくれた救世主、「パロウ」だ。


「ん?あんたはこいつを見るのが初めてか?こいつはな、軍の中でも特に戦績がいいやつに一機与えられるんだ。実はB-36は他にもかなりの数配備されててな、合計で10機ある。今回あんたをここに呼んだ理由はわかるか?先の戦いで前線を押し進めた兵士がいると報告が上がっててな。上からの指示で聞きだしたところ、その正体があんただったってわけだ。てことで、とりあえず乗ってみねぇか?」


ふむ、これは驚いた。

この巨人がこいつのみならず10機もいるというのはかなり驚いたが...まぁそうか。

夜遅くまで「DeltaCam」をやり込んでいたのが幸いしてか知らない(?)場所で目を覚ましてからというものの、俺はまだゲームをしているだけか夢を見ているものだと思ってソロでスナイプしていたわけだが、現実であればかなりおかしな話である。

スナイパーはソロでは使い物にならないのが普通だ。

隣に計測係がいて、湿度や温度、風速から計算式を立てて初めて精密な射撃ができるというのにそれをすべて無視して次々と戦果を上げたのだから。


いくらシステムがゲームとあまり変わらず、弾薬をほぼ無限に不思議な力によって補充出来たり

軽い怪我なら傷も残さずにきれいさっぱり直してしまえるとはいえな...。

確かにそんな、どこぞの白い悪魔みたいなやつが身内に居たら俺とて特別な地位を与えるだろう。


さて、そんなわけで機内を見てみることにしたのだが、中は外から思うより異常な広さを持っていた。こいつは満載時でも4,000kmを移動できる驚異的な爆撃機で、空荷なら15,000kmを移動できるとまで言われているがこいつはそれすら超えそうである。

デカくて速度も高い。となればB-29を思い浮かべられるが、あれはかなり天井が低くて移動するときはかがむ必要があったと聞く。実際機内の映像を見ても広いとは言えない。しかしこいつは最新の技術によって機体を複合材で覆われ、軽量化のためカーボンファイバーに代替された箇所も多くみられる。電子機器もまた最新鋭のものに置き換えられており、空間を広く感じさせている。


ただ、こいつは1948年に運用を開始した超大型戦略爆撃機で、以降何度も改修が行われた機体であるから今この場に最新鋭機に混じって存在していることに違和感はない。


それに今自分がいる時代がいつであるか?という疑問に対してはっきりと言い切ることもできない以上、ひとまず受け入れるべきであろう。

俺は一兵士。ただ上の指示に従いながらできる限りを尽くすだけだ。


「とは言ってみたものの...」


俺は暫しの思考の後案内されるがままに機内を散策してみた。

そう、散策である。

本来の内装よりはるかに広く、何なら体感は外から見るよりも広いのである。


階層は2つあり、それぞれ合計200人は収容できそうな広さである。

もちろん此奴は爆撃機であり、大容量の爆弾倉や計16に上る12.7㎜の防護機銃の弾薬庫があってなお200人は乗せられそうなのである。

設備はそれだけではない。高級なホテルの設備の大半がここには収められているのだ


まるで魔法でも使ってるんじゃないか?そんな世迷い言が口をついて出るほどにおかしかった。

その後、興味がわいた俺は一時間ほど探検を続けていたのだが...


「これどうやって操縦するんだ?」

これにたどり着いた。そうだ、俺はそもそも飛行機なんてキーマウでしか飛ばした事がないのだ。精々がフライトシミュレーターであるが、それも最後にやったのは10年は昔のことである。

だが、どうやらまた思考を読まれたらしく、パロウが口を開いた。


「この爆撃機はかなり操縦が難しいが...気にすることはねぇ。こいつの操縦主は俺だ。あんたは精鋭として何時でも戦える準備さえしてればいいんだ。だが、爆撃自体はコンピューター制御のおかげでボタン一つでできるが、どこに落とすかの指示だったり、まぁそうだな、戦闘に関する総合的な指示はお前に任せる。」


と、言うことらしい。

因みにこれは探検中に分かったことだが、この機体には誘導ミサイルからの防御システムとして機首、胴体下部、機尾、上部に指向性赤外線妨害装置(DIRCM)が搭載されており、大半のミサイルを寄せ付けない仕組みになっているらしい。

因みに無誘導ミサイルは自動制御された防護機銃のセンサーが感知した後にその方向へと弾幕を展開し、打ち落としてしまうそうだ。

ここまで触れてなかったがこいつは装甲も優秀である。

念には念を入れた驚きの四重構造により30mm機関砲にもある程度は耐えられるという。


そんなこんなで新たな兵器?移動要塞?を手に入れた俺はその後パロウと次の戦いでの作戦を立てることにした。


今日の日記はこの辺りで終わるが、ちなみにこの後には搭乗員の選別だったり役割の確認、必要書類への署名やらに追われ、気づけばあたりは闇に包まれていた。


これから忙しくなるが、また時間があったら日記を書いておくよ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。