表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/186

18# 令嬢らしからぬ

「まさか、こんな田舎町で王都の姫さんが手に入るとは思わなかったよ、上玉中の上玉だもんな」


黒髪の男はディアーナの方に背もたれを向けて木の椅子を置き、背もたれ部分に両腕をのせ顎を乗せた。

その顔はなぜか眉間にシワが寄り、苦悶に近い。


「あら、金蔓が見つかったような言い方の割には嬉しくなさそうね?王都に居らした事があるの?わたくしを知ってらっしゃるのね?」

コテンと首を傾け、男の顔を覗き込むようにすると、黒髪の青年はジィィっとディアーナを見て大きい大きい溜め息をついた。


「俺の知っていた姫さんと違う…何てゆーか…理想と現実の違いが…」

「何をおっしゃるの?王都で見たわたくしと何が違うと」


「王都で見掛けたのはたまたまで…護衛や侍女をはべらせて馬車から降りる所だったかな…何て言うか…住む世界が違い過ぎて…腹が立って、滅茶苦茶汚してやりたいと思う程キレイだった」


「憧れと憎しみは紙一重的な事かしら?今からわたくしを滅茶苦茶傷付けたいと思ってらっしゃるの?」


特に怯える風でも無く、先程とは反対側に首を傾ける。


「…だから…だからな!その、あざとさが!て言うか今さら令嬢っぽさを演じるな!!普通、令嬢ってのは、男を殴ってのしたり、人をオッサン呼ばわりしねーから!お前、この状況怖がりもしないで何なの!?頭おかしいの!?」


随分とひどい言われようだ。


「見てらしたの、金髪の変態を兄直伝のアッパーでマットに沈める所を。」


「あ、あっぱー?まっと…?って何だ?兄直伝?つかディングレイ家に嫡男なんか居たか?」


「うん、私ももう意味が分からなくなりましたわ」


なんだろうアッパーって…しかも兄直伝て…??


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ