第三話 ふわふわもこもこなう
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これから頑張っていきたいと思います。
そんな偉そうなこと言っていて、いきなり短いです。すいません。
「ここはどこかな?」
わんわん!
「うんうん。近くに民家とかあるかな?」
くぅ~ん、くぅ~ん。
「うんうん。そうなのか。なら、君たちの飼い主は近くに居るのかな?」
にゃふぅ。ごろごろ。
「そうか、そうか。―――わかるわけないだろっ!」
動物と会話なんてできるわけないじゃん! どっかの映画じゃあるまいし。
自分の混乱具合に絶望したっ!
情けなさのあまりorzの体勢になっている俺を慰めるつもりなのだろうか、子犬さんと子猫さんは俺の顔を舐めだし、子狐さんは俺の後頭部を前足でトントンとたたいた。
まるで、
“げんきだして”
“だいじょうぶ?”
“くっくっくっく、所詮人間無勢が。浅慮なことよ。わっちの肉球を踏み台になるがよい”
とでもいうように。
てか、子狐っ! 人様を見下してんじゃねぇっ! てめえは女王様かっ! 子犬さんと子猫さんみたいに少しは慰めろっ!
俯きながら、目だけで子狐を睨み付けようとするが、目の前に広がるのは、ピコピコ揺れている子狐のふわふわな尻尾。
楽しそうである。嬉しそうである。
諸君らに問いたい。目の前に広がるのはふわふわの尻尾。
狐のあの、素晴らしい、もこもこの尻尾である。
そんなもこもこの尻尾が視界いっぱいに広がり、動いているのである。
敢えて言わせてもらおう。落ち込んでよかった!
………我ながら、単純な思考回路である。
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