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第四十一章・とある一室で…
赤髪の少年・フレア――後で知った――はなぜか俺の名前を知っている。
俺はそのことを不審に思いつつも、あの後うやむやになってしまったので、俺は普通に授業を受け、(火曜日なので)普通に帰っていった。
*
放課後、私は悠さんに内緒で、涙さんを空き教室に呼び出しました。
別に何かやましいことがあって呼び出したわけではありません。恋の相談でもありません。
呼び出したのにはちゃんとした理由があります。
「どう思いましたか?あの転校生」
私は(誰にも聞こえないように)小さな声で話します。
「別に。髪が赤いのと悠を知っているのさえなければ、普通の高校生だろ」
涙さんには珍しく、ぶっきらぼうに答えてきます。というか、目が怖い(涙)
「けれど悠さんとは意外と仲良くなれそうな気がします」
「そうだな」
あまり興味がなさそうに窓のほうを向くと、「俺走ってくるわ」と教室を出て行きました。
”あの人は悠さんが好きすぎるのではないか”と私はしみじみ思います。




