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キール&デスストーリー「あの事件の全貌」
僕はテレポートしながら、あの事件のことを思い出す。
それは僕と姉さんの運命を変えたあの事件だ。
*
これは六年前の話。
僕が十歳、姉さんが十四歳だ。年の差はあれど、姉さんと僕は仲の良い普通の兄弟だった。
僕が天才児と発覚するまでは…。
*
それはある日の朝。いつも通りの青空だった。
僕の隣では姉さんが気持ちよく寝ている。
「キール。むにゃ」
「もう姉さんったら」
僕は毛布を持ってきて姉さんにかけた。
姉さんの格好はフリルのついていないピンクのワンピースだ。
その寝顔だけを見ていると僕よりも年下にしか見えない。
玄関のほうを見ると誰かが父さんと話していた。お客さんだろうか?
父さんの名前はアベール・ワトソン。考古学者をしている。
父さんと二、三言会話すると、お客さんは僕へ近づいてくる。
(何だろう?)
僕がそう思っていると、
「君を迎えに来たよ」
その人はそう言った。
* * *
2へ続く




