表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黄昏の日常  作者: 灯些季
20/89

20.追いかけっこ

大丈夫だ。


思い切って戸を開ける。


ワンッワンワンッ


黒い子犬……だよな?

やっぱりこいつから魔力感じる!


つまり、この犬は普通の人には見えないってことだよな。

まずはここから出そう。


「ほ〜らごはんだよ〜」


ビーフジャーキーを前に出すとそいつは尻尾を降って駆け寄って来た!


フッちょろいぜ!


「てめぇ何やってんだ!?」

「げっっ!!」


どう見ても俺怪しい!まてっいいわけをっ!


「これはっそのっっ犬がっっ」

「あぁ?」


ダメだ。


「じゃあっ」

「てめっ待ちやがれ!」

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」


何が悲しくてビーフジャーキー手に全力疾走しなきゃならないんだ!


後ろをチラッと見ると鬼のような形相の上原!

その後ろに黒い子犬!

なにこの楽しくない鬼ゴッコ!!



「あれって転校生じゃねぇ?」

「上原君と追いかけっこかな?」

「仲良しだな。」


いや違う!

訂正しに行きたいけどそんな余裕ない!


……なんてバタバタしてる間にチャイムが鳴り響いてきた。


『校舎にいる皆様もうすぐ6時、6時です。速やかに校舎から出てください。』


えっもう!?

バレないように校舎に入らなきゃ!

あー…それよりも後ろをどうにかしなきゃな。


俺は近くの建物の窓に飛び込む。


行儀悪くてすみませんっっ


「柾美!?何やってんだ!?」

「誠ぉ!?じゃあここって「バレー部の更衣室だけど?」


周りの男子生徒が騒いでる……ってそうだよな。

いきなり不審者がきたもんだし。


「追われてるのですみませんっっ出ていきますっっ!」


今度は出入り口から出て行ったよ。

なんとかまけたみたいだな。


俺初日から忙しいな。

目立たないつもりなんだけどなぁ。


ついため息が出てしまう。


よし!気を引き締めて校舎に行こう!

子犬の事は後回しだ!


腕時計を見ると6時を少し過ぎていた。


周りに誰も居ないかを確認して、叔父さんから受け取った鍵を使い入る。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ